プロローグ
情報解禁に伴い時系列無視して小話をいくつか更新させてくださいー!
12月25日、GCノベルズさんより書籍一巻が発売されます!
予約受付中!
それに伴いタイトルを書籍版に変更しますー!
『脱法テイマーの成り上がり冒険譚 ~Sランク美少女冒険者が俺の獣魔になっテイマす~』
よろしくおねがいします!
目の前に現れたそれは、あまりにも巨大な怪物だった。
海面より上に見えている部分はその身体の半分程度だと見えるが、それでいて一般的な竜種の十倍を優に超えている。
――海洋魔神リヴァイアサン
七つの竜の首を持つ強大な生き物がそこにいた。
対峙しているパーティーにもドラゴンはいるが、リヴァイアサンの七つある首のうちの一つだけで、容易にその竜を丸呑みできるだけのサイズの差があった。
「難敵ですな……」
宙へ浮かび刀と呼ばれる切れ味にすべてを注いだ武器に手をかける少女。艶のある黒髪を後ろで一つに束ね、着ている服は東洋の侍の好む袴。人の姿を取っているがその正体は歴代最強と名高い龍王だった。
今いるメンバーの中で最も新参ではあるが、その力量に疑いの余地はない。
「腕がなるわね」
宙に巨大な樹木を浮かべ、その枝の一つに優雅に腰掛ける美女。金髪に透き通る肌。紅い瞳が大きく揺れる、エルフの女王。
丸腰に見えるがその武器は自らが誇る強大な魔力が生み出す弓矢だ。いつでも出せるよう準備を整えていた。
「魔神まで相手取ることになるとはな……」
小柄な体躯に露出も多く、身体のラインに添わせただけの装備を身にまとう黒い羽根を生やす少女にしか見えない悪魔。悪魔の中でも高位の一柱だが、いまやパーティーにおける精神的な柱にもなる存在だった。
「私の刃が通れば良いのだがな……」
褐色の肌に全身鎧を身にまとい、借り物の竜に乗る騎士。得物は背負った斧だ。
本来の持ち主でないというのに竜との相性は非常に良好に見える。
かつて小国の軍事力を一手に担っていた騎士でもあった。
「ふふ。遠慮なくやってください。何かあればすぐ治しますから」
天使の羽根を生やし空へ浮かぶのは伝説とまで言われた聖女。
純白の衣装から隠れきれない凶悪な武器が覗いていた。
小柄な身体ではあるが人一人と並ぶほどの大きな杖を携えて微笑む姿はまさに、聖女そのものだった。
「よーし。じゃ、やっちゃおー!」
褐色の肌に猫のような耳と尻尾。落ち着きなく空中を飛び回る元気な獣人の少女。
全力を出した時のそのスピードを目で追えるものはこの場にいる実力者たちのなかでも半数ほどだろう。
六人が合図を待っていた。
主である男の号令を。
「よし。やろうか」
一つ一つの頭がそれぞれに大陸を滅ぼしかねない力を持つような怪物。
その攻略法は七つの首を同時に落とすことだけだ。
並み居る騎士団や冒険者たちが挑み、敗れてきた相手。
だというのに、七人のパーティーに気負った様子はまるでなかった。
彼らにとってはこの強大な相手の放つ脅威以上に、パーティーメンバーへの信頼が溢れているようだった。
書籍版、大量に加筆した上WEBでは出せなかったエロ描写をがっつり解禁していますのでぜひこっそり買ってくださいw
制作過程ですがイラストも活動報告で解禁しますー!