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十二月十七日 曇り
なば採り。生出荷。
xx山で玉切り。
午前中になば採り等を終わらせて午後から玉切り。
雑木も少なく木も真っ直ぐ伸びているのでサクサク進む。
ただ、道のすぐ上は横倒しにしているので時間がかかる。
今年は特に横倒しの木が多いので大変だ。
夕方からはダンジョン。
今日は五グループ。
最近宝箱が出ない。
どういう条件で出現するんだろうか。
十二月十八日 雨→曇り
xx山で玉切り。
十時ごろまで雨。
朝ゆっくりしてダンジョンに入ろうかと思っていたが、思っていたよりも早く雨が止んだので玉切りに。
夕方からはダンジョン。
明日はしっかり降るそうだから
時間をかけて回って八グループ全部倒した。
久しぶりにピロンと音が鳴った。
これで三度目かな?
ピコンはどうやらスキルだろうけど、ピロンは何だろうか?
レベルって感じでもないんだよなぁ。
十二月十九日 雨
今日はお休み。
十二月二十日 晴れ
なば採り。
xx山で玉切り。
午前中になば採りをして昼から玉切り。
思ってたよりも濡れていたので保冷庫に入れておいて少しでも水気を飛ばそう。
夕方からはダンジョン。
なんか昨日よりもゴブリンたちから悪感情を抱かれているような気がする。
個体によって違いがあって、怯えや怒り憎悪など一体一体がそれぞれの感情で動くのでなんか行動が読みづらくなった。
コマンダーに指示されているのは変わらないのだけど、瞬間的な反応が遅れたり、逆に早まったりするので戸惑う。
ただ、こちらの攻撃力?もなぜか強くなっているようで戸惑いつつもそんなにピンチにはならなかった。
昨日の音が関係しているのだろうけど何だったんだ。
十二月二十一日 晴れ。
生出荷。
xx山で玉切り。
朝、手早く荷造りをして出荷。
そのあとは玉切りをした。
夕方からはダンジョン。
そろそろ扉の向こうに挑戦してみようか。
短棒二本でもスムーズに倒せる。
槍二体の時は時間がかかるけど、それは鉄杖に持ち替えればいいことにする。
明日はしっかり休んで明後日挑戦してみよう。
十二月二十二日 晴れ
明日の挑戦のため英気を養った。
早めに寝たかったので今日は昼過ぎにトレブルに電話。
ユリさんが二時ごろから出勤らしいので長めの時間でお願いした。
今日は四回戦。
自己記録更新だ。
話もしやすいし顔はそこそこだし時間が合えばユリさんでいいかな。
でも、毎月二十二日に出勤できるとは限らないらしい。
来月も時間が合えばいいんだけど。
十二月二十三日 晴れ
今日は扉の向こう、階段の間に挑戦した。
B4の敵は遭遇した奴だけ手早く倒してすぐに入った。
入ってしばらくすると中央の魔法陣が輝きだして入ってきた扉が閉まった。
更に奥の階段につながる扉も閉まり閉じ込められた。
予想の範囲内ではあったが逃げられない状況というのは心理的圧迫感が半端ではない。
やがて光がおさまり出てきたのは百六十センチほどの立派な鎧を身に着けたゴブリン。
手には八角の鉄の昆のようなものを持ち叩きつけてくるような気迫があった。
王冠はつけていなかったのでおそらくジェネラルだろう。
そいつは出てくるなりこちらをにらみつけると雄たけびをあげた。
するとジェネラルの周りに魔法陣がいくつも浮かび上がりそこにコマンダーやファイターたちが出現した。
十五匹程度現れたうち分けは斥候七、ファイター五、コマンダー二。
幸い飛び道具は持っていなかったがそいつらがジェネラルと共に襲い掛かて来た。
コマンダーと違いジェネラルは突っ込んでくるようだ。
そのまま囲まれては危険なので距離を取りながらとりあえず三本ナイフを投げて斥候を三体倒した。
ジェネラルは鎧を着ている分鈍重なようで近づいてくるのはファイターばかりだ。
しばらく走っては先頭のファイターと戦うのを繰り返して先にファイターを倒し切った。
するとジェネラルが立ち止まって再び咆哮した。
追加でファイター五と斥候三が出現する。
倒した数と合致するのでファイターを倒し切ったらまた追加で召喚されるのかもしれない。
とりあえずは距離が空いていたので近くに残っていた斥候を倒してしまい、ナイフを回収しながら走った。
コマンダー二体は俺と距離をとってジェネラルに逐一報告しているようだ。
俺が近づいていくと逃げてもう一体が報告しながらファイターたちにかばうような動きをさせていた。
とにかく最初と同じようにファイターを倒していって、最後の一体は武器を破壊して放置した。
斥候も邪魔なので全部倒すと、ジェネラルが動きを止めて咆哮した。
どうもどれを倒し切っても召喚はされるらしい。
その後はファイターと斥候を一体だけ残して倒し、コマンダーも何とか追い詰めて一体倒して、ようやくジェネラルと向かい合った。
ただ、鉄杖も短棒も重装備の相手には相性がとても悪そうな武器で、まともに打ち合えば先にこっちの武器がダメになりそうだ。
幸いなのが鎧を着ていても兜は被ってないことで、頭を打ち据えるのには苦労しなさそうなことだった。
ときどき攻撃を仕掛けてくるファイターや斥候、コマンダーにも注意しつつジェネラルと戦ったが、今までの敵と違って確かな技術を感じる。
熟練ではないようだが簡単な相手でもない。
似たような武器ではあるが重量は上の相手に何度となく危ない場面を作られた。
追いかけっこで体力を消費してたのもあって集中力が切れたとき、誤って斥候を倒してしまった。
すぐに咆哮をしようとしたジェネラルの口に咄嗟にナイフをねじ込み短棒に持ち替えてジェネラルの手を殴打した。
悲鳴を上げながら武器を取り落としたジェネラルの隙を逃さず短棒二本で連打を与えていった。
しばらくは両手をあげてガードしていたがしばらくすると膝をつき、そのうち倒れていった。
大きい充足感を得つつ残りのゴブリンたちを倒してその場に座り込んだ。
それと同時に二つの扉が開いて魔法陣があった部屋の中央に宝箱が出現した。
ジェネラルがいた辺りには武器が落ちていた。
持ってみたらかなり重い。
扱えなくもないが鉄杖とこれを両方持って行動はしづらそう。
あちらこちらに転がっている魔石を鉄杖で破壊して、本命の宝箱を開けた。
鍵はかかっておらず中に入っていたのは首飾りと青い宝石?がはまった指輪だった。
たぶん何かしらの効果があるんだろう。
ボス戦の後にでた宝箱だから呪われていることはないはずなので、その場で装備して戻ることにした。
走り回ってとにかく疲れた。
まだ昼過ぎだったけどそれでも四時間近く戦ってしたことになる。
風呂に入って冷蔵庫に眠っていた高めの白ワインを飲んで寝た。