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九月十日 雨
今日は一日ダンジョン。
土砂降りだったのでゴブリンはそのまま。
B4で戦闘を繰り返す。
今までと特に変わりなし。
ただ、東京でやる気を充電してきたのでいら立つことなく探索を行えた。
そういえば結局鑑定はしてもらえなかった。
どうやらダンジョン産の珍しいものを持っていけば鑑定してくれるらしい。
よくよく調べたら鑑定で稼いでる人は大阪の人だった。
今のところ二人しか確認されてないらしいけど、たぶん黙っている人もいるんだろう。
東京行の前日に出た片眼鏡をもっていけばもしかしたら鑑定してもらえたかもしれない。
惜しいことをしてしまった。
九月十一日 晴れ
春出の古木整理。
朝はゴブリンの片づけ。
もうすでに蠅がたかって異臭がし始めていた。
槍を抜いたら変な汁が出てきたので、竹槍を切って刺さったままダンジョンに放り込んだ。
すごい臭いだったので今日はダンジョンに入らないことにして山の整理をした。
九月十二日 晴れ
春出の古木整理。
ゴブリンの死体は槍ごとちゃんと消えていた。
もしかしたらモンスターの死体だけじゃなくてなんでも吸収していくのだろうか?
試しに錆びて使えなくなった有刺鉄線をダンジョンの中に置いてみた。
それと一階の掃除をした。
九月十三日 晴れ
春出の古木整理。
廃木の片づけ。
鉄線はなくなっていた。
今日はごみ袋を一つ置いてみた。
九月十四日 晴れ
今日はダンジョン。
ごみ袋もきれいになくなっていたので産廃扱いのビニールゴミを全部ダンジョンに持ち込んだ。
一階の掃除をしてB4に。
だんだん思った通りの動きが出来てきている。
今日は調子が良かったのか八グループ倒した。
六グループ目を倒したときに音が鳴った。ピコン
それから視野が広くなって離れた敵の位置がなんとなくわかるようになったので、たぶん索敵か直感かそのあたりのスキルを得たのかもしれない。
不意打ちを受ける可能性も減ったのでマッピングを始めた。
これまで結構いろいろなところを彷徨った気でいたけど、案外小さな範囲を何回も通ってるだけだった。
ただ、新たなスキルのおかげでマッピング作業は順調に進んだ。
階段は見つからなかったが宝箱をまた見つけた。
持って帰ろうかと思ったけど、B3の宝箱があった部屋を確認してみたかったので置いておいた。
B3の宝箱も同じ場所にあった。
途中で槍持ちとあって倒したけどドロップは無し。
B3の宝箱を回収してそこで帰った。
夜は宝箱を開けるのに悪戦苦闘したが日は跨がずに開けれたので成長はしているはず。
中には淡く光る水晶のようなものがあった。
大きさはゴルフボールよりもちょっと大きいくらいかな。
二次元脳で考えるならスキルオーブ的なものなんだが使い方が分からない。
ダンジョンから出てくるものはロマンを感じさせるものが多いんだけど、基本的に使い方がわからなかったりするんだよな。
まぁ、それでも回収だけはするけども。
九月十五日 晴れ
古木の整理。
廃木の片づけ。
今日は宝箱の回収だけした。
一応B3ものぞいてみたけどさすがに宝箱はなかった。
今日B3で遭遇したのは槍持ちばっかりで、一本だけ槍の穂先が出た。
B4では最低限の敵だけ倒して宝箱を回収して帰った。
台風が近づいてきている。
直撃はしなさそうだけど南を通過しそう。
たぶん大陸側の寒気を南に引っ張ってくるだろうからそろそろ029の新木を下ろさないといけない。
ダンジョンに入れる日が減ってきそう。
夜は宝箱の開錠作業。
十時には開けれた。
コツが掴めた気がする。
中身は何かの種。
これは食べたらステータスが上がるタイプの物なのか、それとも純粋に何かの作物の種なのか判断に迷うな。
どっちにしろ怖くて使えないけど。
ワンチャン食人植物の種でハザードを巻き起こす可能性もあるし。
今、猛烈に鑑定技能が欲しい。
九月十六日 晴れ
廃木の片づけ。
線の修繕と寄せ方。
運搬車の調子が悪くなってしまった。
自分でできる範囲のチェックはしたがどうにもできなかっので田北索道に持って行ったら週末で休みだった。
仕方がないので持って帰ってきて夕方までは経理の仕事をした。
ダンジョンは一階の片づけだけした。
台風は明日南を通過しそう。
予想通り明後日から冷え込みそうだ。
山仕事の方が忙しくなってきそう。