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八月六日 晴れ
古木の整理。
昨日から甲子園が始まってたらしい。
休憩の時テレビをつけたらうちの県の学校がボロクソに負けてた。
そこで見るのをやめたけどそのあと一点差まで追いついたらしい。
結局負けたけど夜の熱中甲子園ではなかなかドラマティックな出来になってた。
八月七日 雨
今日は一日ダンジョン。
ダンジョン内は洞窟だからかエアコンをかけた部屋よりも過ごしやすくていい。
B2でナイフの練習。
狼にも苦労しなくなってきた。
そろそろナイフの練習は終わりにしてゴブリン戦でも使っていこう。
ただ、人型に刃物を振るのはいまだに抵抗がある。
B4に降りればそんなことを言ってる余裕もなさそうだけど。
B3に降りたら最初から短棒二刀流で。
乱戦を熟しながらファイターを優先的に倒す。
そのあとは徒手で戦った。
丸腰で戦っていこうとは思ってないが、武器が何もなくなったとき時間稼ぎや牽制しながらの後退ぐらいはできるようになりたい。
今日は狼を倒した後にピロンと鳴って、ゴブリンを倒した後にピコンとなった。
そういえば鑑定の人って東京に住んでいるらしい。
九月に東京行くときに見てもらえないか調べた。
その日の気分次第でやるかどうか決めるようなので運が良ければ見てもらえるかもしれない。
八月八日 晴れ
古木の整理。
今日は四十度を超えたそうだ。
俺が学生のころは三十五度でも考えられなかったのに。
十時から三時までゆっくりして夕方から日没前まで仕事した。
甲子園でも熱中症で二人ほど交代した。
こんな時期に暑い甲子園で野球をやらせるなんて殺人行為ではないだろうか。
まぁ、球児は憧れの舞台だし外野から言われたって変わらないだろうけど。
八月九日 曇り→雨
台風が進路を変えてこちらに向かって来ている。
まだ遠くにあるからどうなるか分からないけど一応対策はしておく。
雨どいと側溝の掃除と仕事場の溝掘り。
後ついでに水が抜けすぎてる木を倒しておいた。
昼からは古木の整理。
とりあえず029の整理は終わったから投げ出した古木を片付けた。
八月十日 晴れ
今日は一日ダンジョン。
やっぱり涼しい。
今日からは最初からB3で戦闘。
乱戦にもだいぶ慣れてきたのでナイフを使ってみたが、急所に向けるのは躊躇してしまいその隙に二、三発殴られた。
狼で慣れた気がしていたが人型というだけで大きなストレスがかかる。
今後ナイフで戦うのはやめにしよう。
そういえば鹿の解体の話はどうなったのだろう。
あれから結局音沙汰がない。
ついでに鍵開けの練習も結局してないことを思い出した。
ネット小説で動画で見た動きをそのまま自分のモノにできる能力、というなんとも微妙な能力を持った主人公の話を読んだ。
意外と面白かった。
ついでに俺も動画を探して見てみた。
面白かった。
八月十一日 晴れ→曇り
廃木の片づけ。
やっぱり台風が来そうな感じ。
しかも西側を通りそうだから雨風ともに強くなるかもしれない。
予想じゃ三日後だけど大体列島に近づくとスピードが上がるから二日後くらいかな。
ちょうどお盆の時期を直撃するから帰省する人とかはたいへんそうだな。
というか同窓会十五日っていってたけど集まんのかな。
今晩から鍵開けの練習。
八月十二日 曇り時々雨。
線の修繕。
厚い雲に覆われた一日。風も強い。
時々パラッと小雨が降るのでもの凄く蒸し暑い一日だった。
明日からはお盆休みにしようと思うので夜にダンジョンに入った。
夜でも中は昼間と変わらずほんのり明るい。
一階を掃除してB3で戦闘。
ネット動画でみた武術家たちの動きを思い出しながら鉄棒や短棒を振るう。
鉄棒に関してはすぐにトレースできたと思う。
棒というと短棒もあるしこれからは鉄杖としよう。
短棒に関してはそもそも動画がない。
一応二刀流の動画を真似てみたけど刃物じゃない時点で運用が変わってくる。
鍔だってないし。
警棒を使った戦闘術みたいなのもみたけどピンとくるものはなかった。
短棒に関しては我流でやってくしかなさそうだ。
格闘術はいっぱいありすぎてどれを参考にすればいいか分からなかった。
B3での戦闘を終えてダンジョンを出たら風がメッチャ強く吹いてた。
予想だと明後日の午前中に台風が来るらしい。