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日が暮れて
雲はまだ
空のなかで
青かったころ
風はまだ
雲のなかで
眠っていた
そんな空が
冬の川に
映っていた日
晴れていたから
寒くて仕方なくて
落ち葉が震えていた
橋の上には
雪が閉じ込められて
ひっそりとしていた
誰もいないから
諦めに
さようならをした
そろりそろりと
愚かな足取りで
帰った
日が暮れて
何もかもが
見えなくなってしまう前に
ff
鮮やかでなくても明るさはある。冬には冬の光がある。
音楽を聴きながら書く。雰囲気とはまだ色づかないメタファーだから。