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ああ。あさが染まっていく。
ああ。あさが染まっていく。
むしょくとうめいだった闇がひらいた。
つとめての息が白より染まりはじめた。
とりたちが寿ぐかのように騒ぎはじめた。
やがて青になるだろうけれど、未だ黎明の香り。
すこしずつでいい。
手水に張った氷の溶けるように、あさよ。
ゆっくりと緩んでほしい。
そうしてまたあの白桃のような頬の手触りを。
でもこの緊張の空を、もうすこし。
おとたちがまだすっかりと目覚めてしまうまで。
つめたい美しさの色を見ていたい。
ああ。あさが染まっていく。
むしょくとうめいだった闇がひらいた。
つとめての息が白より染まりはじめた。
とりたちが寿ぐかのように騒ぎはじめた。
やがて青になるだろうけれど、未だ黎明の香り。
すこしずつでいい。
手水に張った氷の溶けるように、あさよ。
ゆっくりと緩んでほしい。
そうしてまたあの白桃のような頬の手触りを。
でもこの緊張の空を、もうすこし。
おとたちがまだすっかりと目覚めてしまうまで。
つめたい美しさの色を見ていたい。