14/14
明日の光
わたしは誰でもない
どこにもいない
誰も殺さず
誰にも殺されない
それこそが独りであることを
愚かな光であることを語るものはない
そして悲しみがあり
愛は遠く離れていった
今夜もどこかで泣いている
朝に花開いた喜びはどこへいったのかと
陽は再び昇るとも
喪われた声は二度と戻らない
昨日の水は静かなままに
今日が美しく
まだ騒がしく響いている
誰も明日を語ることはない
悲劇とは目の前に待つ転落を知らぬこと
悠久の止まぬ波が打ち寄せている
誰もいない地平から日が昇る
どこでもないところから風が吹くように
わたしは今形見を水面に沈める
暗き水底で姿よ眠れ
いつまでもわたしはそこにいる
失われた者が二度と死なぬように
言葉たちを眠らせよう
もう二度と死なぬように




