第9話 料理のできる魔物を創ろう！
街を出た俺は、地図の通りに道を進むことにした。まずは、昨日の森を抜けないといけないな…。万が一のために、俺はゴブパールを呼び出す。
「何じゃいきなり呼び出しおって…。」
「何かあった時のためにお前がいた方が便利だからな。」
「なら、何かあった時に呼び出せばいいじゃろ…。もう歳じゃから長距離歩くのは辛いんじゃよ…。」
俺は話すのがめんどくさくなったので、歩き始める。ゴブパールは仕方ない様子でついてくる。
森の中に入って行くと、ゴブリンが複数体出て来た。初日は勝てなかった相手だが、レベルが上がった俺にとっては楽勝だ。ゴブリンの棍棒が振り下ろされる前に俺は首を切り裂く。ゴブリンたちは1分ほどで全滅した。
【ゴブパールのレベルが2から3に上がりました。】
【究極技能「一致団結」の効果でゴブパールの能力上昇分の一部を獲得しました。】
今回、ゴブパールは何もしていないんだが…。まぁ初日の俺もそんな感じだったか…。一致団結の効果で俺の能力も上がったし、良しとしよう。
その日、他にもゴブリンに出くわしたので、俺のレベルは3から5に上がった。ゴブパールによると、魔物の経験値は倒した者に多く入るうえ、ゴブパールはゴブリンの中でも上位種に当たるため、レベルは上がりづらいようだ。
そろそろ日が暮れてきたので、俺は食事にすることにした。昼食を抜いているから、もう限界だ。俺が料理を作ることは出来ないが、魔物を創ることは出来る。料理を作れる魔物を創ればいい。
「魔物創造！」
【基礎とする魔物を選んで下さい】
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魔物一覧
→ ゴブリン
スライム
バード
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今日見た魔物が追加されてるな。ただ、スライムやバードには料理は作れそうもないし、無難にゴブリンにしとくか。スライムのコックとか気になるけど…。
俺はゴブリンを選択する。
【ゴブリンに追加する要素を決めて下さい】
これは迷わずコックだな。旅において、食事は命に関わる。プロの料理人に任せるべきだ。
【コックを追加要素に指定しました。実行しますか？】
「実行！」
さて、どんなのができるか…。
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名前 三ッ星ゴブリンLv.1
種族 魔物
職業 料理人
HP 31/31
MP 5/ 5
攻撃 7
防御 4
魔力 7
速度 6
精神 10
技能「料理」Lv.4
技能「解体」Lv.1
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なるほど、料理技能Lv.4か。高いのかどうかはわからないが、低くはないだろう。名前の手抜き感が気になるが…。
【究極技能「一致団結」の効果で三ッ星ゴブリンの能力の一部を獲得しました。】
そうか、一致団結のことを忘れていた。これで、俺にも料理技能が付くといいんだが…。そうするとこいつの役割がなくなるか。
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名前 ユウLv.5
種族 魔王
職業 魔王
HP 50/50
MP 15/23
攻撃 20
防御 13
魔力 27
速度 16
精神 15
究極技能「魔物創造」
究極技能「一致団結」
技能「解体」Lv.1
［水魔法］Lv.1
［光魔法］Lv.1
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どうやら無駄な心配だったようだ。
ちなみにLv.3になったゴブパールのステータスはこんな感じです。
名前 賢者ゴブパールLv.3
種族 魔物
職業 賢者
HP 26/26
MP 19/19
攻撃 7
防御 9
魔力 20
速度 9
精神 7
［水魔法］Lv.3
［火魔法］Lv.2
［風魔法］Lv.2
［光魔法］Lv.2
［回復魔法］Lv.1
光魔法がLv.2になっています。
