第8話 再びステータスを確認しよう!
本日2度目の投稿です。
俺は街へ戻り、宿屋で一部屋借りた。150ランプ(1500円)かかったが、話してる内容が周りに聞こえないように広い部屋を選んだ。魔王だということが、街中に知られたらそれどころではなくなる。1500円くらいなら安いだろう。
俺はゴブパールを再召喚する。
「宿屋に着いたようじゃな。」
「ああ、それじゃあステータスを見せてくれないか?」
「承知した。ステータスオープン to ユウ」
ゴブパールのステータスが表示される。
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名前 賢者ゴブパールLv.2
種族 魔物
職業 賢者
HP 26/26
MP 5/19
攻撃 6
防御 8
魔力 17
速度 6
精神 6
[水魔法]Lv.3
[火魔法]Lv.2
[風魔法]Lv.2
[光魔法]Lv.1
[回復魔法]Lv.1
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やはり、魔法系以外の能力は普通だな…。魔法系は俺なんかとは比べ物にならないくらい強いけど…。
「お前、魔法5種類も持ってたのかよ…。」
「いや、光魔法はレベルが上がった時に覚えたようじゃな。なかなかに運がいいかもしれん。それに、ご主人様も何か魔法を覚えているかもしれんぞ…?「一致団結」などという技能は初めて聞いたが、仲間の能力の一部を得られる技能なのじゃろう?」
覚えているといいのだが…。俺のもステータスを見ておくか…。念のため、ゴブパールにも見えるように…。俺はゴブパールが俺にステータスを見せたのと同じように言葉を唱える。
「ステータスオープン to ゴブパール」
えっと…。俺のステータスは…。
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名前 ユウLv.3
種族 魔王
職業 魔王
HP 16/25
MP 12/18
攻撃 13
防御 10
魔力 18
速度 10
精神 9
究極技能「魔物創造」
究極技能「一致団結」
[水魔法]Lv.1
[光魔法]Lv.1
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マジかよ…。能力がものすごく上がっている。魔法も2種類覚えているし、今ならゴブリン相手にでも無双出来るんじゃないか?
「さすがはご主人様、創造された時はどうなるかと思ったが、一気に強くなったのぅ。」
「お前、なかなかに失礼なこと言ってるからな?」
「それで、明日はどうするのかの?」
「明日はとりあえず街の外へ出て、レベルを上げながら別の街でも目指そうと思う。」
「承知した。それでは、また明日の。」
ゴブパールはそう言って、異次元へ戻っていった…。というか、自分でも異次元に戻れるのかよ…!俺にこの能力を把握させるために使わせたってことか。なかなかムカつ…賢いやつめ。とりあえず今日はゆっくり寝るとする。
とても長い一日がようやく終わった。異世界に来て、1日目で死にかけて、この先、生きていけるのか心配だが、恐らくなんとかなるだろう。
次の日の朝、起きてみると昨日消費したHPとMPは完全に回復していた。どうやら、1日経つと全快するようだ。部屋を出ると、宿屋の女将に声をかけられた。
「お客さん、よく眠れたかい?」
「ああ、気持ちよく眠れた。」
「それは良かった。ところで、朝食はサービスだけど、食べていくかい?」
「ああ、よろしく頼む。」
朝食に出てきたのは、食パンとハムエッグだった。味は美味しかったが、やはり朝はご飯がいいな…。この世界に米があるのかはわからないが…。
朝食を食べ終わった俺は、次の街に着くまでどれくらいかかるかはわからないので、食料を買いに行くことにした。そもそも、どこの街に行くのかが決まっていないのだから当たり前だ。俺は、宿屋の女将に店の位置を聞き、そこに向かった。所持金は8300ランプ(約83000円)ある。十分すぎるくらいだ。
結局、2000ランプを使い、野菜や魚などを仕入れた。どれくらい保つかはわからないけど、恐らく一週間分にはなるだろう。料理スキルを持っていないことが不安だが、俺には魔物創造がある。恐れるものは何もない…はずだ。最悪、道中で出てきた魔物を食べればいいだろう。ゴブリンでさえ、食べることができるんだ。食べれない魔物なんていない。
問題は、次にどの街に行くかだな。とりあえず聞いてみるか…。
「すみません、そろそろ別の街に向かおうかと思うんですが、どこかこの辺りに大きい街はありませんか?」
「それなら、スラジオ国なんてどうだい?この国よりもよっぽど大きい国だよ?」
そういえば、この国の名前をまだ聞いてない気がするな…。気のせいか…?
「じゃあそこにするか。」
「それならこの地図を持って行くといい。金はいらないぞ。」
次の目的地は決まった。次はスラジオ国だ。