第5話 何か食事をしよう!
道をしばらく歩いてると、いい匂いがしてきた。この世界に来てから今のところ何も食べていない。とりあえず何か食べるか。
匂いのした方向に歩いて行くと、何やら屋台らしきものが見えて来た。何か肉のような物を焼いている。丸焼き?豪快だな…。
「おい、おっさん。これは何の肉だ?」
「あ?おっさん?これはゴブリン肉だよ。」
明らかに不機嫌そうな顔をして答える。少し失礼なことを言いすぎたか…。これからは少し気をつけよう。
「ゴブリン?ゴブリンの肉って食えるのか?」
「なんだおめぇ?食ったこと無えのか?結構うめぇぞ?1人前50ランプだ。」
50ランプ…。500円か…。高いのか安いのかよくわからないな…。
「とりあえず1つ頼む。」
「毎度。少し待っててくれ。」
おっさ…店主がゴブリン肉の外側を削り始めた。どうやら外側は固くてあまり美味しくないらしい。
出来上がるのを待つ時間が暇だな…。とりあえず自分の技能について調べるか…。
(ステータスオープン)
心の中で唱えるだけで反応した。やはり、口に出さなくてもいいようだ。
所持技能
究極技能「魔物創造」
効果:変異魔物を創り出し、言うことを聞かせることが出来る。
変異魔物?よくわからないな…。1度使ってみたいが、街中で使うと間違いなく面倒なことになるからな。街の外に出てから試してみるか…。
究極技能「一致団結」
効果:仲間の能力及びスキルの一部をランダムで得る。
ん?なんだこの技能?効果はものすごくシンプルだけど、ちょっとチートすぎないか?仲間がいない今は使えないけど、軍隊の一員になったら、軍隊の全員の能力が手に入るのか?後は、ランダムっていうのがどれくらいの確率か次第だな…。
というかこれ、2つの技能組み合わせたら、自分で生みだした魔物の能力が手に入るのかよ…。さすがは魔王…。とりあえず、街を出て試してみないとな…。いや、その前に装備をちゃんとするべきか…。
「おい、そこの兄ちゃん、出来たぞ!」
そんなことを考えていたら、ゴブリン肉が出来たようだ。味は少し硬めの牛肉という感じで、特にパサパサした感じもなく、美味しかった。
「親父さん、この辺りに武器や防具売ってるところ知らないか?」
「あぁ、それならそこの角を右に曲がって2ブロック先にあるぞ。」
「へぇ…。ありがとう。おっ…親父さん。」
(今おっさんって言いかけただろ…)
何かおっさんが呟いた気がしたが、聞かなかったことにした。あれ?親父さんだったか?まぁどっちでもいいや。とりあえずさっき聞いたところに行くか。
さっきおっさんに聞いたところに行くと、ちゃんとした武器屋があった。武器屋といってもちゃんと防具も置いてある。雰囲気はthe・異世界の武器屋という感じだ。さて、どれにしようか。
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