第14話 VSゴーレム その1
ゴーレムとの戦闘、その1です。
その1というので気づいてるかもしれませんが、前編後編に収めきれず、その3まで続きそうです。
慣れてきたら、文字数増やしていきたいですが、まだ慣れてないので文字数少なめですみません…。
ゴーレム。ゴブパールから聞いた話によると、古代に人間によって生み出された魔物の1つで、高い防御力を持つ。主人の命令に忠実であり、命令には絶対に服従すると言われている。基本的に自然発生はしない。基本的に現在見られるゴーレムはデーモン種が作ったものであるが、ごく稀にゴーレムマスターの資格を持つ人間が生まれ、魔王ルーチェもゴーレムマスターの力を持っているらしい。
高い防御力を持っている以上、攻めるなら魔法攻撃が一番だろう。ゴブパールならなんとかなりそうだ。だからゴブパールは引き受けたのだろうか(だからといって許す気はないが)。
「おい、トルテ。俺の位置からはゴーレムの場所が把握できないんだが、どの辺りにいるんだ?」
「ここから目視することはまず無理だと思います。薮などがありますから。私は索敵技能を持っていますので。」
「道理でゴーレムが見えない訳だ。で、どの辺りにいる?」
「ここから10m程先に進んだところです。」
「よし、ゴブパール、魔法の準備はできてるな?」
「ご主人様、もちろんじゃ。ご主人様がゴーレムの気を引いてくれたら、いつでも魔法を撃ち込めるようにしておる。」
ご主人様が気を引いてくれたら、って…。俺を囮に使う気かよ…。流石にご主人様を囮に使う部下なんて聞いたこともないぞ…。
この微妙な空気を察したのか、気を利かせてトルテが声をかける。
「あの、囮になら私がなるから大丈夫ですよ。」
トルテは女性である。流石に、女性に囮をさせるのはまずいだろう…。普通そんなことをさせる男はいない。
「そうか、それなら任せる。」
しかし、この男は普通ではなかった。客観的に見るとこの男は相当な外道だが、神谷優目線で見ると、外道なのはゴブパールなのだ。今のところ、ゴーレムには見つかっておらず、一撃で仕留めることが出来れば、囮は必要ない。つまり、ゴブパールは万が一仕留めることが出来なかったときのための保身に囮を使うということだからだ。
なので、ゴブパールがユウのことを白い目で見ていたところで、ユウは何一つ気にすることはなかった。
「わかりました。それでは、3秒後に私が相手のところに飛び込んでいくので、不意をついて相手の核を破壊して下さい。」
ゴーレムは一般的に胸のところに核が埋め込まれている。ゴーレムはHPを削りきることでも倒すことは出来るのだが、核を破壊されると、ゴーレムは機能を停止するため、事実上倒したのと同じことが出来るのだ。なお、ゴーレムの核を地面に埋めることで、ゴーレムを作り出すことも出来る。しかし、そのゴーレムの主人は、核を作り出した人、またはその人が指定した人となるため、ゴーレムの核を奪って自分のゴーレムに…。などということはできないらしい。
「1、2、3…………。」
3の合図に合わせて、トルテが飛び出す。ゴーレムはそれに気づいたようで、トルテに向かって襲いかかる。トルテはそれをかわすと、ゴーレムの後ろに回り込んだ。ゴーレムがトルテの方を向こうとしたその時、
「今です!」
「ファイヤーランス」
トルテが攻撃の瞬間を合図する。ゴブパールがそれに合わせて魔法を唱える。すると、ゴブパールの前に炎の塊が出てきて、だんだんと細長くなっていく。それが完璧に槍の形になった、と思った瞬間炎の槍は消えた。正確に言うと感知できない程の速さで打ち出された、というのが正しいのだろうが。
ゴーレムは異変に気がついたのか、こっちの方を向こうとするが、炎の槍の方が圧倒的に速く、ゴーレムの背中から核を一気に貫いた…。
かのように思えたが、ゴーレムは普通に動いている。
「一体どうして…。」
トルテは驚いて、とても動揺しているようだったが、ゴブパールには心当たりがあるようで、苦々しい顔をうかべていた。
「耐魔ゴーレムか…。」
耐魔ゴーレム。それは古代兵器の1つで、魔法への耐性を持っているゴーレムである。
ゴブパールのつぶやきを聞いたユウはその意味を咄嗟に把握し、考え始めた。
耐魔ゴーレム。魔法への耐性を持っているゴーレムのことか。となると、非常に厄介だ。ゴブパールの魔法は通用しない。トルテが敵わなかったということは、おそらく俺とトルテの攻撃も効かないだろう。
そう考えている間も、ゴーレムは止まらなかった。ゴーレムはゴブパールと俺の存在に気付き、俺たちの方に向かおうとする。トルテがそれを止めようとゴーレムに攻撃しようとするが、ゴーレムの腕で止められ、吹き飛ばされた。
ゴーレムが俺たちの方へ走ってくる。その時、ゴブパールが何か思いついたのか、俺に伝えようとした。しかし、ゴーレムの攻撃の方が少し早かった。




