第11話 謎の少女に会おう!
予告通り今回から新章開幕です。
一応初めの方のみ主人公視点ではなくなります。
ちょうど、ゴブパールや三ッ星ゴブリンたちが鍛錬をしている頃、この森の反対側を1人の少女が走っていた。
その少女は金髪のポニーテールで、腕や脚は筋肉質に引き締まっている。普段から鍛錬を欠かしていないのだろう。彼女は鎧を着て、剣を持っていた。その格好は女騎士と言ったところだろうか。
「くそっ…。全く歯が立たないなんて…。」
彼女の後をゴーレムたちが追っている。ゴーレムの数は五体ほどだ。
ゴーレムの内の一体が、速度を上げて少女に襲いかかる。少女はギリギリのところで避ける。少女が剣を使ってゴーレムに斬りかかるが、ゴーレムには全く効いている様子はない。ゴーレムの腕が少女に振り下ろされる。少女は簡単に吹き飛ばされ、壁にぶち当たる。
少女はなんとか起き上がろうとするが、その時には既にゴーレムたちに囲まれている。
「万事休すか…。」
ゴーレム一体とさえ互角に戦うことが出来ないのに、相手はゴーレム五体…。数でも実力でも負けているのだから、彼女が諦めるのも仕方ないことだろう。
少女が諦めたその時、
「ドォォォォォォォォン」
遠くで、爆発が起きる。この時、ちょうどゴブパールがそろそろ鍛錬をやめようと火魔法で周りを一掃していた。おそらくその時の音であろう。
ゴーレムたちの間で動揺が広がった。どっちを優先するべきか迷っているようだ。
少しして、ゴーレムたちは初めに来た方向に引き返していった。おそらく判断が難しいときは指示を聞きに来るようにと主人から事前に命令されていたのだろう。ゴーレムとは、主人の命令に忠実な魔物である。
少女は幸運なことに助かったということだ。
「助かった…のか…?」
少女は考える。さっきの爆音の原因はわからないが、おそらく相当な実力者だろう…。その者が敵に付くか味方に付くかはまだわからない。しかし、自分の目的を達成するためには、その者に賭けるしかないと考えた。
彼女は先程の爆発の方向に走り始める。既に彼女は身体中がボロボロであり、普通の人ならば、立ち上がることすら出来ないだろう。
しかし、彼女は走り続けた。転びそうになりながらも、必死に、必死に。彼女の瞳には、非常に強い意志のようなものが浮かんでいた。
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翌朝…。
「さて、そろそろ行くか。」
「まったく…。何故儂がご主人様の警護をしなければならんのじゃ…。」
「お前がサムライゴブリンに全て任せようとするからだろ…。それと、三ッ星ゴブリンのレベル上げは今夜もしっかりとやってもらうからな。」
「まったく…。そんなけち臭いこと言っておると、後々面倒なことに巻き込まれても知らんぞ…。」
「おい、そんなこと言ってると本当に面倒ごとに巻き込まれるだろ。」
俺たちが歩き始めて10分くらいした頃、1人の少女が倒れているのを見つける。
「見なかったことにするか…。」
「いやいや、ご主人様。流石にそれは駄目じゃと思うぞ?」
「お前がさっきフラグ立てたのが悪いんだろ。」
「ど…どうか…。そこの方…。」
少女は最後の力を振り絞って声を出し、気を失った。
お陰で無視をする訳にはいかなくなってしまった。まぁ、べつに旅を急ぐ訳でもないし、いいか。
「ゴブパール、こいつに回復魔法をかけてやれ。」
「承知した。」
少女の傷はみるみるうちに塞がっていく。意識はまだ戻らないが、少ししたら眼を覚ますだろう。




