プロローグ
ーーいつもと変わらない、極普通の生活がある日突然変わってしまった。
気づいたときにはもう、いつもの風景ではなく屋敷の部屋の中にいた。
高価な家具にシャンデリア、絨毯、壁紙‥……。
そして見ず知らずの男女11名。
誰もここがどこだか把握できていないみたい。いつの間に連れてこられたんだ?
俺は再び、周囲を見回していると壁紙には俺たちをからかっているような赤い文字でこう書かれていた。
『さぁーさぁーみなさ〜ん♪楽しい楽しいお茶会を始めましょう〜♪ダージリン、アールグレイ、ウバ、まだまだたくさんありますよー♪……お茶会だけでは物足りないのでとても楽しいゲームをしま〜す。ルール説明をしますのでお庭まで来てくださーい。
by暗殺うさぎ』
皆が皆、戸惑いの表情を見せている。当たり前な反応だな。
どこかわからない場所に拉致され、いきなり『お茶会を始めましょう』だの『とても楽しいゲームをしま〜す』だのわけのわからないことを書いているんだから。
俺がため息をついた瞬間、突然1人の男子が声を上げた。
「ふざけんな!!茶会なんてくだらないことをしている暇はないんだ!!俺はここから出る!!」
男子は部屋は後にして、走って行き俺たちもつられて部屋を出る。
不思議なことに出口は階段を降りてすぐのとこにあった。
普通、俺たちを閉じ込めるならこんなにも簡単な構造の屋敷に連れてくるはずはないだろう。
第一、手足を縛ったり口をふさがれたりなんてもともとされていなかったし。
まぁいいか。どうせそんなことを考えても無駄になるだけだしな。
出口から出るとそこには一本道があり、その先には鎖や鍵がついていない白くて大きな鉄門があった。
俺たちは急いで鉄門に向かい、2人の男女が叫んだ。
「よしっ!!これで家に帰れる!!」
「やったぁー!!もうここから出られないと思ったわ〜。」
男子が鉄門から出たらその時ーープシュ〜ッ………パンッ!!
目の前には噴水のように首から吹き出る血の光景、血が止まったと思うと何かが破裂したような高音とともに汚らわしい内臓がそこら辺に飛び散っていた。
「うっ……。き、気持ち悪い。」
俺は嘔吐しそうになったが、なんとか耐えた。
俺に続き、他の奴らも嘔吐したり泣き叫んだりしている。
すると、1人の女子が叫びながら石につまづき身体が鉄門から出てしまった。
案の定、その女子も首から血を出し汚らわしい内臓も飛び散っている。
連続でこんなエグい死に方されたら流石に嘔吐してしまった。
ーーーそして、俺たちの「お茶会」と言う名のゲームが始まった。
【12名中10名】