表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死んでから冒険  作者: トカゲ
死からの一歩編
6/92

イノシシ狩り

猪のステータスを覗こうとしたら名前だけは回覧する事ができた。


【ワイルドボア】


名前は赤字で表示されている。生きていた時に聞いた話だと赤字で表示されるモンスターは格上だったはず。

いや、見ただけで分かりますけども。さっきまでスライムと戦ってたレベル2がこんなワイルドな猪より格上なわけがないじゃない!


幸いな事に武器も防具も良い物を装備してるし、善戦は出来るはずなんだ。

遠距離武器も中距離武器もないから、あの猪とは殴り合いしか戦闘方法がないのがあれだけども!


猪・・ワイルドボアの大きさは普通の猪を一回り大きくした感じで容姿は猪にマンモスの牙を付けた感じのやつだ。

攻撃は多分直線的に突っ込んでくるだけだろう。

俺は突っ込んできたワイルドボアをマタドールみたいに避けてチクチク攻撃していけば多分勝てるはず。


「よっしゃ!かかってこいやぁっつ!!」


俺は足が震えるのを抑えて叫ぶ。

ワイルドボアは俺の叫び声に反応して突進してくる。

ここまでは計算通りだ。

俺はワイルドボアを引きつけてから横に避ける。

予想道理ワイルドボアはそのまま直進して岩にぶつかった。

岩が砕けて辺りに散らばる。


「グラァアァアアッツ!!」


ワイルドボアは怒ったように叫んでいる。

なんでそんなに叫ぶのかと思ったら二本あった大きな牙の右側がポッキリと折れている。

なんてバカなんだろう、この猪。

どうやら岩にぶつかったせいで牙が片方折れてしまったみたいだ。

思わず鼻で笑ってしまった。

ワイルドボアはそれが気に障ったのかさっきより速いスピードでこっちに迫ってくる。

なんとか避けて脇腹を殴るが思ったより固く、殴ったこちらが弾かれる。


「・・固っ!?」


ワイルドボアは俺の攻撃なんか何にも効いていないみたいだ。

というか、ワイルドボアが自分で突進して岩や木にぶつかった時の方がダメージをくらっているみたいだった。

正直、攻撃を避け続ければ勝手に死ぬんじゃないだろうか?


・・・


1時間経った。

未だにワイルドボアは生きている。

ワイルドボアは体中に傷がついており、立派な大きな牙も両方折れている。

片目は潰れ、息も荒い。もうちょっとで倒せるはずなんだ。


俺ももう満身創痍だ。

足もガクガクだし、体中痣だらけだ。

もういい加減にしてほしい。


「ァァアッツ!!」


ワイルドボアが掠れたような雄たけびを上げて突進してくる。

もう最初のような勢いはなく、余裕で避けることができる。横に回り込み思いっきり殴る。


「おらぁ!!」


攻撃を受けたワイルドボアはよろめき、そして倒れた。

まだ死ぬまでには至っていないらしく、荒く息を吐きながらこちらを睨んでいる。

このままにしておいたら立ち上がりまた襲ってくるだろう。


「ごめんな。」


俺は拳をワイルドボアにむけて振り下ろした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ