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千紫万紅のパシスタ 累なる色編  作者: さくらのはなびら
十四歳 コミュニケーション迷子
9/101

ソルエスが誇るクリアンサスU15

 新作衣装をおろすのは、直近で実施される隣駅の街が主催のお祭りでのパレードにした。

 このパレードは途中に溜まるポイントがあり、そこでショーも行う構成だ。


 今回のイベントの構成担当はヒトミだ。

 ヒトミの構成はたまに激しい箇所や難易度が高い箇所があり、しっかり練習していないとついていけない。


 衣装が馴染んで無い状況ではハードルは高い。だが、わたしが目指す先を考えれば、最初のステージに相応しいと言えるのでは無いだろうか。


 ママはあまり褒めてくれないし、甘やかしてもくれないが、良かったところはきちんと評価してくれる。

 逆にジルは昔から甘やかしてくれる。パフォーマンスのあと必ずご褒美だといってお祭りで売っているたこ焼きや牛串などを買ってくれるのだ。もちろんクリアンサス全員に。

 そして良かったところをひとりひとり、ひとつひとつ丁寧に伝えてくれる。

 子どもの頃は無邪気に喜んでいたけど、今はもう子どもじゃ無いんだけどなといった顔をしながら、一度遠慮して、それでも押し付けられて貰うのだ。良かったところを聴きながら。


 正直言えば両方ともとても嬉しい。実は毎回かなり楽しみにしていた。



 今回のイベントは十代のダンサー全員が参加する。


 クリアンサス三人と、わたしと同世代のパシスタが他にふたり、少し年上のパシスタがひとりの計七人。


 ショー部分のプログラムでは、ローティーン六人のパフォーマンスもあった。

 出演者は十五歳以下のみで、可愛さではなく躍動感を魅せる構成となっていた。


 同年代のひい(入船柊(いりふねひいらぎ))はわたしとサンバ歴はあまり変わらない。ただ、学校や部活などで練習やイベントへの参加率は低めだ。

 色はローズピンク。外交的な情熱家。激しさも併せ持つ。


 もうひとりの同年代みこと(薬師美琴(やくしみこと))はまだまだ歴は浅い。

 色はリラ。心身ともに洗練されたひと。


 練習参加率が低いひいとまだ歴の浅いみことは、しかしふたりともダンスのセンスや運動神経は抜群で、既に充分パシスタの域に達していた。ソロもこなせるダンサーだ。

 平均的な身長で細身のわたしより少し高身長で手足は長く、女性らしい体型で見た目は美しく年齢の割に大人っぽい。

 やはりクリアンサス扱いは無理のあるふたりだ。



 今回の構成では年少組になる三人のクリアンサスは、わたしと同じく幼児の頃からサンバをやっている。

 三人ともまだ小学生ながら歴は十年に迫る。

 誰も脱落せず、落ちこぼれもせず、高い水準でレベルを上げ今に至っている。

 いずれも他チームからも評価の高いダンサーだ。

 ただ、最近は高レベルの中にそれぞれの個性が見え始めていた。サンバ・ノ・ペも個性が乗っていてそれぞれ見応えがある。


 ゆう(沖野秞(おきのゆう))は普段から元気で人懐こく大人たちによく遊んでもらっている。

 ダイナミックで、迫力のあるダンスが特徴だ。元々は小柄だったが最近はどんどん身長が伸びてきている。

 細身であるところは変わらないので、どこからそのエネルギーが生まれるのだろうと目が離せなくなる。

 色はバーントオレンジ。衝動と情緒と表現力が混在している。


 みー(瀬川美朱(せがわみあけ))は普段は自己主張はあまりないけど、ダンスになると指先、つま先、までしなやかで美しく、抜群の表現力を発揮する。

 音のない時間、止まっている時間でも場持ちするのは大人のダンサーでもなかなかできない。

 色はホリーグリーン。知覚に優れ、優しさを持つ。創作意欲に溢れ夢見がちな部分もある。


 わゆ(和久井環優(わくきわゆう))は簡単な言葉を使えば天才だ。

 天才性故か普段はなんとも掴みどころはないが、ダンスに於いては振り付けやトリック、表現の仕方など、見たものをすぐに取り入れ、自分のものにし、独自の個性まで加えることができる。

 色はライトクリーム。感性に富み動きやリズムで表す天才。


 これだけのメンバーを有しているのだ。やはり『ソルエス』のポテンシャルは高い。


 そしてこれだけのメンバーの中にあっても、ダンサーとしてのレベルはわたしが頭一つ抜けている。今のところは。

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