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千紫万紅のパシスタ 累なる色編  作者: さくらのはなびら
十五歳 浅草サンバカーニバル
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作業中のおしゃべり

 手作業は黙々としたものになりがちだが、長くは続かない。

 自ずとおしゃべりしながらの作業となる。

 黙々とやっているよりも効率は落ちるかもしれないけど、研ぎ澄まし切ったような集中を長時間維持するのは難しい。

 長時間の作業なら、ほどほどの集中力で、楽しみながらの方が一定の集中力で作業できると思った。


 わたしとアリスンは同じクラスだが、有働くん、名波くんはそれぞれ別のクラスだ。

 最初はそれぞれのクラスの情報交換をしていた。担任のこと、クラスの個性的な同級生のことなど。

 そのうちに、それぞれのことを話すようになっていた。

 初対面の時に自己紹介はした。人によってはまあまあ深い部分も話している。でも、ある意味中途半端ではあった。

 その源泉、動機には触れていない。

 それが必要なのかと言われれば、そこまでする必要はなく、しなくてもバンドとしても、友だちとしても問題はない。

 でも、その部分を晒したい、共有したいと思う人がいた。

 そして、四人とも、それを良しと思える価値観を持っていた。


 だから、きっと、いつのまにかこんな話をしていたのだと思う。




 最初は有働くんだった。

 バンドに誘ったのは有働くん。そこにあった意図も、バンドを組んだ上での目的も、その根っこにあるものに結びついていたから。

 だから、話さなくてはならないと思ったのかもしれない。



 有働くんのお父さんは音楽プロデューサー。

 プロデューサーってよく耳にするけど、実際に何をしてるのかはよくわからなかった。有働くんによると、プロデューサーそれぞれの考え方によって具体的な動きは多少変わってくるけど、簡単に言えば誰かをプロデュースすること。

 音楽ってついてるがそこまで幅広くはなく、大概はシンガーを指す。アイドルだったりバンドだったりするかもしれないけど、歌を歌う人やグループに、楽曲を提供する。

 加えて、売り方や販路などにも関わる。

 売るための曲の企画を立て、予算や人員を計画し、曲やアルバムのコンセプトをつくり、場合によっては曲や詞も書く。


 曲ありきでシンガーを探す場合もあれば、シンガーありきで曲を作る場合もある。

 プロデューサー自体が有名になり、プロデューサーの個性でシンガーや楽曲を売りだす事例が目立っているので、プロデューサーはお金が儲かるというイメージもあるが、シンガーや楽曲に合わせてプロデュースの方針を決めていく、自己の個性やセンスではなく手腕と技術で売っていくタイプのプロデューサーは、シンガーや楽曲の個性を引き出すため、自身はあまり前に出ず有名人というわけではない。有働くんのお父さんは後者だ。


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