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千紫万紅のパシスタ 累なる色編  作者: さくらのはなびら
十四歳 コミュニケーション迷子
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オフシーズンの使い方

 後はこのオフシーズンの使い方としては、チーム主催で、室内用のサンバの楽器を鳴らし、歌い、軽く踊りながら飲食や雑談を楽しむ『パゴージ』の他、バーベキューやハロウィン、クリスマス、忘年会や新年会などのイベントで慰労やメンバー同士のコミュニケーションを図る機会を作っていた。



 本来はここで、発奮すべきなのだろう。



 言ってもイベント前は忙しくあまり話せる環境ではない。練習中も同様だ。

 イベント後の打ち上げは歓談にふさわしい場だが、基本的には飲みの場なので、学生や子どもたちの参加は出たり出なかったりと言った感じだった。


 そんな背景もあるため、特にバーベキューやハロウィン、クリスマスなどは浅い時間から始まり、子どもが参加しやすい雰囲気にしていた。

 けれど、どうにもやる気が出ない。なんなら参加を見送ろうかとも思ってる。


 どうせ意気込んで参加しても空回って、みことやひいはそれぞれ仲良しで固まって、わたしは話しかけてくれる大人と話して終わるんだ。なんの成長もせず、成果も出せず。


 ジアンが来るなら行きたいなとも思う。

 それは逃げなのかな。きっと楽しく過ごせるだろうが、それだけだ。

 それだけで何が悪いのかと言う思いもある。なんだかごちゃごちゃしてきた。


 やっぱりいっそ行かないで、亜里沙や愛菜と過ごす方が良いのかも。

 そんな葛藤を抱えて過ごしていたある日、実里からメッセージで連絡をもらった。


 先日の『サンスターまつり』を観にきてくれていたのだと言う。

 確かに実里が住んでいる地域は近いから、観にきてくれてもおかしくはなかった。


 感動とわたしを評価するメッセージと共に、実里が撮ってくれた写真が添付されていた。

 写真の中のわたしは笑顔で楽しそうに踊っていた。心の中はぐちゃぐちゃだったのに。

 いや、これはパレードの写真か。心の中のぐちゃぐちゃがピークに達し、集中が切れて、むしろ無心だった時だ。

 ダンスに関する反省点はあったが、こんなに良い表情をしていたのか。

 一方、ステージの方は少し表情がこわばっていた。集中はできていたと思っていたのだが、表情までは意識が回らなかったのだろうか。


 矛盾しているなと思った。

 半分意識がなかった時は良い表情していて、集中していた時は表情にまで意識を向けないと良い表情にならないなんて。矛盾だらけのわたしそのものみたいだ。


 メッセージには、衣装のことも書かれていた。

 とてもよく似合っていると。わたしも最近は衣装が身体に馴染んできている。気のせいかもしれないが、羽根の躍動がわたしの動きにより呼応しているように思えた。

 激しい動きが多かったせいか、呼応しすぎた羽根がずれてしまっている箇所があると書かれていた。

 時間があったらメンテナンスするので来てねとのことだった。


 実里に会いたかった。

 ショーやパレードについての感想を直接聴いてみたい。他にも色々と訊いてみたいことがあった。


 いくつか候補日を伝えるメッセージを送ると、早速返信があった。

 今週の土曜日に時間をもらえることになった。ママにお土産をお願いしよう。うちのお茶も喜んでもらえたけど、茶葉はまだ残っているだろう。

 お茶に合うケーキか何かを持って行きたいなと思った。

 和菓子ももちろん合うのだが、うちのお茶の中にはあっさりとしていて飲みやすい種類もあり、ケーキにも合うのだ。

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