表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幽霊船の女  作者: ツヨシ
4/6

前にいた坂下も当然気付いた。


奥の薄暗いところに女が立っていたのだ。古めかしい黒のワンピースを着た、その顔も肉体も妖艶という言葉を具体化したようなやけに眼力のある黒く長い髪の女が。


俺は女に心底恐怖を覚えたが、なんと坂下は考えられないことに女に声をかけたのだ。


「大丈夫ですか。いったいなにがあったんですか?」


すると女は坂下に近づき、両手で坂下を押すと、壁に坂下を押し付けた。


そして坂下に抱きついた。


まるで愛しい恋人に久しぶりに会ったかのような、力強い抱擁だった。


――えっ?


わけがわからない。


坂下も戸惑い女を見ていると、女が坂下にキスをした。


これだけ艶かしい女にキスをされたのなら、いつもの日常においてなら喜ばしいことなのだろうが、今はいつもの日常ではない。


しかも見れば、坂下は全身を小刻みに震わせているではないか。


――なんだ?


すると坂下と女の口が少し離れた。


そして坂下の口からなにかが出て、女の口の中に入っていくのが見えた。


赤く染まったピンク色のぶよぶよしたもの。


俺は気付いた。内蔵だ。


女は坂下の内臓を吸い取っているのだ。


あまりのことに固まったまま見入っていると、やがて坂下からなにも出てこなくなった。


女が軽く坂下を押すと、坂下はその場にどたりと倒れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ