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少女の初恋

作者:

短い文ですが暇潰し程度に読んで頂ければと思います。




もう随分と前の話になります。あれは私が小学校の三学年にあがる頃だったでしょうか…。

私は今は亡き母親と大喧嘩をしてしまいました。原因が何なのかは覚えておりませんが、大喧嘩と言うのに相応しい喧嘩だったと思います。相応しいと言う表現は些かおかしい気もしますが、今は敢えて気にしない方向でお願いしたいと思います。

おっと、少しばかりお話が逸れてしまいました。そうそう、とりあえず私は母親と喧嘩をしたのです。母親と怒鳴り合い、叩く蹴るの喧嘩をした末、雨だと言うのに私は傘を持たずに家を出ました。

公園に着くと当然周りには誰も居なく、自分の啜り泣く声と雨の音だけが私の耳に響きました。しばらくすると、いつの間にか一人の男が私に傘を差し出してくれました。私を気にしての行為なのか、はたまた全く別の目的かは幼い私には知る由も無かったのですが、普段なら絶対ついていくような事はなかったはずです。けれど私は母親と喧嘩したばかりで傷心の身、優しく接しられてあっさりとその男についていったのです。

そのあと男は一週間私を車で連れまわしました。母親に身代金を要求することも、幼い私を犯そうとすることもありませんでした。

一週間の間、男と私の間には会話なぞありませんでした。ただ、男が私の頭を優しく撫でながら言ったのを覚えています。




「お母さんと仲良くしなさい。」




初めて聞いた男の声は懐かしいような、そんな温かい声でした。

もし、私に父親がいたのならこんな感じなのだろうかと思いました。

この話は誰にもしていません。もしかすると男は本当に私の父親なのかもしれないけれどそんなことは私の知った事では無いのです。だって私は…






彼に淡い恋心を抱いてしまったのだから。






(だから私は何も見ていないのです。彼の左手の薬指にはめられた母親のと酷似したシンプルな指輪なんて。)






初なのでテストであげたものです。

物語を考えるのは好きなのですが、些か橘には文才が足りないので精進したいと思います。


“私”が恋した相手が本当に父親であるかについては橘もあまり深くは考えておりませんので解釈は自由に。

考えようによっては彼女が誘拐されたと言う一週間も幻想なのかもしれません。


次はもう少し長い文をかけたらと思います。



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