詩 1人、ぽつん
掲載日:2026/07/01
道路に1人、ぽつんと立つ。
しかも夜中。
頼りになるといったら、電灯だけだが、虫の告白に応えており、虫が行ったり、来たりする。
私の居場所ではない。
しかし電灯の儚い姿に自分を重ね、動けずにいる。
頰から涙がこぼれてくる。
何故、自分はここにいるんだ?
何故、家にいないんだ?
自分でもよく分からなかった。
早く帰りなさいと、後ろから風が押してくれるのだが、頑張って踏ん張る。
せめぎ合った結果、風のほうが勝った。
居場所を追われた私は、1人、頼りなげに歩いていく。
空を見上げれば、月がぼんやりと浮かんでいる。
半月のようだが、何だか話し相手を見つけようとしているみたいで、私は月に声をかける。
「おーい!! 欠けた半分を補ってあげようか?」
答えはなく、代わりにまた風が吹いてくる。
また邪魔されるのかと思い、私は自分から歩き出す。
「コンビニに、行こう」
温もりを求めて、急ぎ足になるのだった。




