石じじいの話・引用:網いっぱいの魚
石じじいには、漁村にも友人がたくさんいました。
岩石や鉱物を探すために海岸を歩くことが多かったからです。
海岸では、波で岸が侵食されて岩石が露出しているので、岩石や化石が発見しやすいのです。
また、石さがしのために島にも渡ることがありました。
初出:
「海・山にまつわる怖い話・不思議な話」
204 2 名前:本当にあった怖い名無し Mail:sage 投稿日:2020/01/15(水) 23:45:01.66 ID:0K+4/yJv0
石じじいの話です。
じじいの海の友人が話してくれた海の話です。
以前、腐った魚でいっぱいの網が海を漂っていた、という話を書いたことがあります。それと似ています。
漁に出て網を引き上げた時に、それがものすごく重いのです。
引き上げられないほど重い。船がひっくり返ってしまうほどです。
海面まで引き上げたところ、その網の中は魚でいっぱいでした。
大量です。
しかし、よく見ると、知った魚が一匹もいない。
網の中は、見たこともない魚?でいっぱいでした。
そこには、魚のような生き物以外にも、エビのような生き物、クラゲのような生き物、が含まれていました。
「のような」というのは、どれも形が異様なのです。
ヒレば全く無いものや、逆にたくさんあるもの、たくさんの鋭い歯を持つもの、手足のある大きなイモリのようなもの、殻を持つヒトデ(原文はこうなっています)のようなものなど、など。
網の中からは、ギリギリ、というような音(鳴き声)もしてきます。
船にあげたくないものばかりです。
これは、とても持って帰れないと思いました。
儲かるかどうかわからないものに金をかけられないし、何か不吉です。
全部捨てて帰ったそうです。
あんなにたくさんの生き物が網にかかったこともなかったし、あんな奇怪な生き物を見たこともなかったのです。
深海魚かとも思ったそうですが、まったく見たこともないし、水圧の違いで膨れてもいなかった。
次の漁の時に、お寺からお札をもらって、沖でお経を唱えて流したそうです。




