出会い
私の名前は霧 来沙…
正直こんな世界なんか嫌だ
毎日学校に行って先生の授業を聞く?
二日の休日?休む時間が無い?
どうなってんだ!
来沙は誰も居ない放課後で
黒板に殴りかかった
一発 二発 三発
気づいたときには来沙の手はボロボロだった
はぁ…人生に悔い無し!?なんなんだよ…
人生なんか悔いだらけだろ!
もういい、!死んでやる!!
少女は誰も居ない放課後…
教室から窓を開け 飛び降りた
来沙は六年生、当然
四階から落ちた来沙は死んだ
はずだった、誰かの声が聞こえる…
来沙さん、来沙さん聞こえますか?
私は死神、来沙さんの命を
刈り取りに来ましたよ
来沙はその言葉を聞いて
安心したような狂ったような
顔で言った
『そっか、じゃあ殺してよ』
来沙の口から涙のように
その言葉がこぼれ落ちた
そして、死神は言った
少し…聞いてくれませんかね
なんですか?
私はこの世界の秩序が大っ嫌いなんです…
どうせ、魔王の寿命を延ばすだけ
死神は魂を持ちただただ魔王に
献上し続ける人生、こんなんじゃ
何もかもが嫌になります…駄目だ…
早く死にたいのに…神なので
死ねないのですよ…ハハハ…
来沙は気付いた、この子も私と同じなんだ
私と同じように世界のルールに否定してる
ふざけんなって言い返したい…
そして、来沙は言った
『協力して魔王を殺そう
こんな狂った常識を世界から無くそう
法律なんて糞食らえ』
死神は来沙の一言に感動と共感の意思を抱いた
そうですよね…私達がおかしいんじゃない
狂った世界の常識がおかしいんだ
常識の壁を壊す…どんな理不尽でも…
どんなに辛くても…
さぁ死神ちゃん!行こう!
来沙の顔には満面の笑みが浮かんでいた
来沙は心の中で思った…
世界なんてルールがあるからつまらない
ルールがない世界を想像できない
大人達が駄目なんだよ…
死神ちゃんを利用して犯罪者達を
全員殺しちゃおうかな…
来沙の顔にはどす黒い何かが見えた
だが、死神ちゃんは気にせずに
歩き出した…魔界へ一直線で