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VS 上

「...何、これは?」


 レイナは注意深く。視線を巡らせた。


 暗闇が瞬く間に広がっていく。黒き箱である。レイナと奴を閉じ込める、この階層が箱型のフィールド。


 地面も、天井も、入り口までもが黒い何かによって構成されている。

 ここから、どちらが死ぬまでしか出ることが出来ない。死刑場だ。地面からは黒い何かが湧き出てくる。


 レイナは何が起こっているか困惑するも、冷静に状況の判断をしている。黒い何かは、レイナと奴の足場に発生しており、足が沈んでいるような感覚に陥る感じだ。


 レイナはわずかに顔を下に向け、全身に雷を発生させ、霧散させる。


「なにか分からないけど、大丈夫なはず。」


「よくわかったね、これの能力は黒の霧(ブラックフォーグ)って言ってね!相手を閉じ込める特性もあるけど、遠距離から相手の魔力を呑み込み、力を削ることが出来るんだよ!とっさに霧散させて、すこし驚いたよ、流石、殺すって言ってるだけあるね」


 レイナは魔法を発動する。【雷魔法】のライトニングスピア出す。その数、優に百を超えていだろう。光の雨が奴に降り注ぐ。


「ーーー【黒槍】」


 漆黒の槍が、迫りくる光の豪雨を迎え撃つ。放たれる数はほぼ同数。


「無駄...私の魔法の方が強......い、な、んで」


 お互いの魔法が接触は一瞬。均衡は無し。一方が一方を。目を瞬かせる程の刹那で蹂躙した。


 勝ったのは【黒槍】。


「なんで、なんで、神の加護で強くなっているはずなのに全く通用しないはずがないッ!!」


 さっきまでと違い、いま起きている状況を信じられなく大声で叫んだ。


「へぇ~神の加護を持っているんだ、それはちゃんと試練を受けて手に入れたのかな?ちがう方法で手に入れたなら弱くて当然だよ」


 奴は最初は驚いたが、最後に方ではなにがおかしいのかへらへらしながら話してくる。


「ッ……」


 レイナは押し黙ってしまった。


「神の加護を使うのにあたって必要なものってなんだかわかるかな?それは人が絶対に持ち合わせている感情だよ、さまざまな感情が己の力になり武器になるんだよ、試練も受けないで神の加護を使うたび感情が消えてしまうんだよ。最初の方は特に問題はないが、後々弱くなっている感覚がわかるはずなのに、それまでも、気づかないんだってどれだけ必死だったの、可笑しくて笑いが込み上げてくるよ」


「うるさい、うるさい、そんなはずはない...」


 奴の言っていることを理解したくなく、叫ぶ。


「あっ、そっか、そういう感情がもう消えてしまったんだ!だから気づかず勝てると思っていたんだね。よくもまぁ、ここまで自分を棚に上げてこれたね、でも、疑わなかったのは無理はないね、そこら辺の魔物だったら楽に勝てるけど、相手が悪かったね。今、殺す前に自己紹介をするよ。」


「五大迷宮の守護者の一人、エレボス 名前を聞いてもすぐに死ぬから意味がないかな」


「守護者...でも、それでも、私の力が全く通用し……通用しないはずがないッ!」


 エレボスはレイナの言葉を聞き声を返してきた。


【黒槍】は一部を除く魔法は接触の後に力を吸収することが可能になり、それは完全に吸収できるとは限らないし、仮に頼りすぎても自分より魔法力が強ければ吸収することさえできない。


「これは、なんだと思う?」


 レイナは目を見開いた。




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