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Mの日常と過去諸々

作者: Mという人

これから始まる話は、私の事Mにとって思い出深い過去の事柄や現在進行形の事柄などを綴った話です。

文才は全然ございませんので、ご了承お願いします。

登場人物の名前はMファミリー以外は全て仮名です。


今からお話するのは、小室ファミリーが絶盛期の時代の中、Mが思春期の真っ只中の女子13歳の秋ごろの話です。


その日は土曜日で、中学生2年生だったMは仲の良い同級生羽根さんと学校の門をでて一緒に帰宅している最中でした。羽根さんは中学1年生の頃転入して来て席が近かった事もあり、学年が変わっても一緒に通学や帰宅をする仲でした。彼女は色白でショートカットで優しい性格からか喋り方も柔らかく男子からも人気でした。

そんな彼女と一緒に通学・帰宅する時間はたったの5分程度でしたが、とても楽しい時間でした。

(Mは中学校のすぐ近くに住んでいました。)

彼女と楽しくドラマや漫画のとこで楽しく喋っていると、少し離れた場所に3〜4歳ぐらいの男の子が何かを持って歩いて向かって来ました。

その男の子は、Mの10歳離れた弟Sで、Mはすぐに気付き手を振りながら弟に近づいて行きました。

(Mには弟が2人、上の弟Hは3歳下の小学5年生、下の弟は10歳離れていて保育所に通っていました。)

でもその時Mは弟の異変に気づきませんでした。

Mは近眼で、授業中は眼鏡をかけてますが、それ以外は眼鏡を外して過ごしていました。

ですので、Mから見た弟Sは、ぼんやりとしていて、フォルムで判断していました。

MがSにどうしたの?一緒に帰ろうといいながら歩み寄ると、Sは真っ青な顔で、両手にアニマルビスケットを持って、赤いロングTシャツにジーンズを履いて、ロボットみたいにカタカタ小刻みに歩いていました。

Sは口を開くと

「うんこしたい」

Mはやっと異変に気付きました。

「S、ちょっと待って!もう少しでお家だから頑張ろ!」

その時、羽根さんも状況を把握して一緒に励まそうとした時、Sの顔は真っ青な色から晴れやかな顔になったのです。

「でた」

その二文字を聞いた時、Mと羽根さんは(マジか....)と呟いたのです。

Mは目の前で道の真ん中でうんこを漏らした弟が目の前にいる状況、しかも友達が横にいているその状況に恥ずかしさや対処方法が見つからず、かなりパニックになりました。

でも頑張ってSにいいます。

「お家に帰って服着替えよう。頑張って帰ろう」

しかしSはいいます。

「ズボン脱ぐ、気持ち悪い」

Sからしたらそりゃ気持ち悪いし、ズボンの裾からはうんこも漏れてるし、今すぐ脱ぎたい気持ちがいっぱい。

姉の気持ちなんか1mmも考えてません。

Mと羽根さんが説得を試みるも、彼はズボンを脱ぎ、パンツも脱ぎ、アニマルビスケットは姉に持たせて、うんこのついたズボンとパンツは自分で持って家へ向かいました。

その時Mの頭の中はglobeのFREEDOMが流れてきました。

まさにSは、FREEDOM!自由!

(今思えば4歳はうんこのついた自分のズボンとパンツを持って帰るのはすごいと褒めるべきなのかもと大人になった自分は思いますが)

MはSの行動の速さと状況についていけず、下を俯きながらSに「少し離れてよ」と突き離すようにいいました。

でもSは自分が気持ち悪い状況から脱出できたのか、ニコニコしながら線路は続くよを歌ってました。

3人の状況はこうです。

先頭に歩くのは姉のM、その5m後ろに弟S、その間を様子見ながら姉弟を励まし歩くのが羽根さんです。

しかし、MとSの家まで後100mほどの時

「あれ、Mの弟じゃね?」

「Mもいるし」

「うんこもらしてる、きたね」

など様々な声が聞こえてきました。

そう、土曜日の午後、当時は半ドンです。

Mや羽根さんと同じく帰宅している中学生も多く、しかも通学路なので小学生ももちろん帰宅中でした。

その状況でMは泣くのをこらえ、家を目指します。

とても近い家がすっごく遠くまるで10kmもあるんではないかと思うぐらいに感覚になってました。

やっとMと羽根さんと、心地よい顔をするSが帰宅につくと、Mの母親が玄関でおかえりとドアを開けた瞬間、Mの心のなにかが切れて急に号泣しました。

そして、その横で晴れやかな顔のS、後ろに申し訳なさそうにする羽根さん。

母親は状況を掴めなかったのか、とりあえずうんこのついたズボンとパンツを持っている、半裸の弟Sを真っ先に家に入れました。

そして、母親はなきじゃくる娘を宥め、羽根さんは今までの状況をMの母親に報告しました。

母親は羽根さんに大変丁寧にお礼を言って、羽根さんはそのまま、またねとMに伝えて帰って行きました。

母親はMに「お姉ちゃんやから、泣かない!」と謎の叱責をもらい、弟Sはお風呂場でお尻を洗われながら、母親から怒られ泣いているのをMはじっと見ていました。


その10分後、弟Hが帰宅し、第一声が

「うんこたれ〜」とおちょくりながら帰ってきては、母親に「おちょくるな!」と怒鳴られ、シュンとなり空気を読んで、子供部屋へ逃げ込みました。

その日の昼は何を食べたか覚えてませんが、弟Sがどうして姉の中学校の近くにいたのか、理由を知りました。

なんでも、保育所へ通っている同じクラスの佳代ちゃんの家へ遊びにアニマルビスケットを持って出かけたのですが留守だったので家へ帰宅途中にお腹が痛くなったところに姉のMが来たとの事でした。

因みに佳代ちゃんの家は姉が通っている中学校の裏に住んでました。


その後、月曜日の登校の時、いつも通り羽根さんが家に寄って、Mちゃんおはようと声をかけてくれ、学校でも誰も土曜日のうんこ事件に関しておちょくることもなく、いつもの日常が広がっていた。



今、大人になって想い出すと、あの時、私はなにをすれば、どう弟に対応すれば正しかったのかはまだ結論がでないままだけど、母親がMに言った「お姉ちゃんやから、泣かない」は、やっぱり違うとしみじみ思うのです。

後、羽根さんはお互いに違う高校に進学したため、今は音信普通ですが、羽根さんが転入する前に住んでいた街に私は住んでいるので、また会えるのではと日々思います。


うんこ事件に関しては、羽根さんが、一番の功労者だと言えますね。


また、改めて羽根さんとの出会い話も話せたらと思います。


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