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あらすじと第一話 鳴らないアラーム
あらすじ
家に帰った建築作業員の逹ノ宮一樹はいつものようにアラームをセットして眠りにつく。遅刻は許されないので、朝早く起きなければならないのだ。
しかし、次の日アラームがなることはなかった。
目が覚めた一樹を迎えたのは魔物が蔓延る異世界だったが、次の日は現実世界で目が覚める。
寝ることで二つの世界を行き来する一樹。
夢の世界で魔物を倒して身体が強化されていく。その影響は現実世界にも反映されていた。
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第一話 鳴らないアラーム
職場とアパートを行き来する毎日。仕事が終わって家に帰っても、次の日も朝早く起きて会社へ行くことを考えると嫌になってくる。
「明日も仕事か。行きたくねー」
ぶつぶつ言いながらもアラームをセットして部屋の電気を消す。遅刻は許されない。
「会社に隕石でも落ちてくれねーかな。そうしたら行かなくてもいいのに」
もし隕石が落ちて会社がなくなっても、俺は職を失うだけなんだが。
目を閉じてすぐ、眠気が襲う。
毎日仕事で疲れているからな。
次の日はアラームが鳴らなかった。
セットしたはずなのに。