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お菓子が突然、美少女になったので仲間にしました。  作者: ワキ毛増毛3000円
第一章 ~狂気の館~
3/7

囚われの少女

またもや、グロ。

マヤの家。


簡素なあばら家であり、内側からカーテンがかかった窓からは家のなかをうかがい知ることはできない


赤いポストにベルが置いてある。


これを鳴らすのかな?


チリン!チリン!「マヤさん、いますか?」


ドドド……。


家の中からこちらに走ってくるような音が響いてくる。


ガチャ。


ドアが空くと同時に、中から異臭が流れ出てきた。


出てきたのは、髪はボサボサで頬はこけ、まるで骸骨のような顔をした中年の女性だ。


「……誰!?何をしにきたの!?あの娘はわたさないわ!」


「私は医者です。同僚のミグは急病で来れませんでした。私は、その代理と言うわけです。」


「あらあらあらあら!ミグさんだいじょうぶかしら。あの人はいっつも良くしてくれるのよ。世界一の医者だわ」


「ミグは来月から復帰できるようです。信用してくれますか?」


「まぁ、ミグさんに信頼されている方なら心配はないわ」


「どうも。では、早速中へ」


「そうね、上がって」


玄関のドアから伸びる廊下の先、奥に二つ目のドアを見つけた。


奥に入るにつれ、異臭がひどくなってくる。


この先のリビングには何が?


隙間から入ってくる異臭に耐えながらドアを

開けた。







ウジの湧いた何かの動物の内臓、魚の死骸、変色した謎の肉が、床や壁、家具に至る全てにぶちまけられていた。


「さぁさ、先生どうぞ座って」


比較的きれいな椅子に腰かけるよう催促してくる。


その後、マヤはキッチンに何かを取りに行った。


俺はさりげなく話機を取り出し、メグに現状を報告する。


「闇蟲について何かわかりましたか?」


「……おそらく、寄生するタイプの可能性が高い……。闇蟲の気配が全くしないのです…。このタイプは気配を消すのが巧妙で、総じて知能が高いことが特徴です。」


「マヤの頭がおかしくなっちまっただけじゃないのか!?」


「その可能性もあるでしょう。ですが、ここははっきり言って、人間が住めるような環境ではありません。普通の人間なら1日居ただけで、病気になるでしょう。そのくらい異常です」


マヤが何かをもってキッチンから帰って来る。


「わたしお昼まだなのよ。先生もご一緒にどうかしら?」


「もう済ませましたので」


「あらそう」


腐ったチーズの上でウジ虫が踊っていた。発酵が進みすぎて半分液状化している状態だ。


マヤはチーズを素手でちぎり、汁を滴らせながら口に運ぶ。


バクバク、ガツガツ……。


一心不乱にチーズを口に運んでいく。


「………おいしいですか?」


「おいしいわけないでしょ」







「そろそろワタちゃんの診療を」


「あぁ、そうね、お願いするわね」


マヤはふらふらしながら部屋の奥へと向かっていった。


内臓を踏まないようにしながらマヤの後をついていく。


奥には不自然に綺麗なドアがあった。


中は、バスルーム?と思いきや洗濯機や冷蔵庫、簡易的なキッチンなど生活に最低限必要なものが凝縮されていた。


するとその奥にさらにドア。


おそらくあそこにワタちゃんが……。


「この先からは体を洗ってください。グッピーさんも毎回そうしていたので……」


清潔な桶に新品のせっけんとシャンプー、の歯ブラシと歯みがき粉が入っていた。


「ミグから事情は聞いています」


「なら、話は速いわね」








「これで、よろしいですか」


シャワーを浴びて、白衣に着替える。


「えぇ、それでいいわ。鍵を開けるから待ってて…」


マヤが鍵を開けている間に、さりげなく話機に通話する。


「今から例の部屋に入ります……」


……隙を見て、彼女を救出する。


グッピーに預けた後は俺の仕事だ。






そこは真っ白い部屋。


子供を監禁するにしては広い部屋だ。


シミや汚れが一つも見当たらない。


本当に同じ家なのかってほどだ。


絵本がたくさん入った本棚やたくさんの種類のおもちゃ、動物のぬいぐるみ等が置かれており、子供にとって飽きないものばかりだ。


でもこの部屋には例の少女がいない。というか、ひとっこひとりいません。


「ワタちゃん!ミグ先生今日来られないらしいの。代わりの先生が来たわ。挨拶してね」


マヤの目線の先には子供用のテーブルが置いてあった。そのテーブルの上には、おやつのわたあめが乗っかっていた。


……やばいぜ! 幻覚でも見始めたのか?


待て。


わたあめ……。ワタちゃん……。


わたあめはいきなり膨張し、女の子の姿になった。


「……。きみがせんせいのかわり? ………ボクの名前は【わたあめ】。……よろしくね……。」


「……」


「わぁっ…」




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