デパート値札文字の大小は、心まで綺麗に変えた！

暇な時間に、値札の文字サイズを、言われた通り変更したら、予期せぬ貴重な体験！

---

大手デパートに派遣され勤務したことがあった。

私の担当売場は、縦横３メートルほどの広さに特殊な商品を置いてるので、とても暇だ。

ゆえに、売場からも、全く売上を期待されてない。

お客さま用に設置してあるはずのテーブルと椅子は、ほとんどの時間、私の事務処理に使うだけだった。

いつものようにランチから戻ると、テーブルの上に、手紙が一枚。

(ここの売場が好きで、立ち寄りました。高価な商品も置いてますね。商品の値札の文字がかなり大きくて高級感がなくなってます。

高価な商品の値札の文字は、小さくされ、安価な商品の値札の文字は、もう少し大きくされたらいかがでしょう？)

署名は、デパートの全く別の売場の、知らないお名前だった。

思ってもみない意見だったし、私も暇な売場で、何もする事ない。時間もありすぎるので、あまり深く考えず、値札の文字をやり変えよう！と、早速、変更した。

また、いつものように、ランチから戻ると、テーブルに、手紙が。

(私の提案を聞いてもらったんですね。値札が変わってます。ありがとうございます。よかったです)と。

所属する売場の人達よりも、ここを気にかけて頂いてる事が有り難く、勇気を出して、手紙の主の売場までお礼を言いに出かけた。

その方のお名前を言って、呼び出しお願いすると、何と、その売場の責任者の方だった。

お会いしたら、シャキッとした、威厳のある、滑舌のいい、偉ぶらない、気さくな方だった。

そして、さらに、(今度、私の売場で発行してる媒体に、あなたの売場を掲載しては？

よければ、原稿を持ってきてください)と。

私の担当売場への、あきらめ境地になった自分の気持ちの反省。

近くで応援頂いてる別売場の責任者の方への感謝。

胸が一杯になり、心が綺麗になった。

（後日の追伸）

私がこのデパート出向から、転勤する事になった。

その方は、転勤前に、

「あなたは、ほんと頑張ってきましたね。私の売場で発行してる媒体での、あなたの売場を掲載した写真とコメントなど集めておきました。記念になるでしょ」と、一冊のスクラップブックを頂いた。

どうしてもこの事を報告したかったので追伸しました。