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こぼれ話 妄執を抱く者達
短いです
「おやおや」
誰かが呟く。
「勝手な事をするな。元は我等に属していたモノが」
都合のいい玩具だった。新しい模造品に説教するなんてな。
「困ったものだ」
本当に困っているのか疑問視できる声をその人物は漏らす。
「じゃあ、計画はこれでおしまいでしょうね」
「ああ。次世代に回そう」
だけど、ここで終わるのもつまらない。
ああ。そうだ。
「確認したいと思っていたんだ。そう言えば」
せめてそれをしておこうか。
くすくす
誰かが笑う。
その場に集まっている者全員は壁に視線をやる。
王冠を守るグリフォン。
その大きな旗。
それはかつて滅んだ。ムズィーク王国の王族を示すモノ。
「あの騎士達の作った成り上がりの国に居るのが我らの復活のための切り札かどうか」
主人公カムバック!!




