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百鬼徒然  作者: 葛葉幸一
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メリーさん〜メリーサン〜

夜中にかかってくる電話に、ドキリとさせられた人は多いだろう。

僕はここ最近ずっとそうだ。


通話ボタンを押していないのに。

スマホの電源を切っていたとしても。

電話がかかってくるのだ。


『もしもし?私メリーさん。今駅前にいるの』

最初は駅前。

『もしもし?私メリーさん。今、◯丁目のコンビニの前にいるの』


それは、電話がかかってくるたびに近づいてくる。


祖父曰く。

科学が発達すりゃあ、それに合わせた怪異が発生するもんよ。

電話ができりゃあ、電話を使った怪異が。


スマホができりゃあ、スマホを使った怪異が出来上がる。

人の心から恐怖心がなくならない限り、怪異も進化するのさ。


そこで僕はふ、と思う。

進化することはあるとして、退化することはあるのだろうか?


例えば、今の10代の子供達に、スマホや携帯の無かった話をしてもピンとこないだろう。


それと同じように、妖怪も新しく生まれた怪異は、古い時代のことはわからないかも知れない。


どうせメリーさんが僕の家までたどり着いたら、怪異が起こるのだ。

試せることは試してみよう。


そう思って僕は試しに、スマホのGPS機能を切った上で機種変をし、電話番号もメアドも全部変えて、古いスマホを山に置いてきた。


それから、メリーさんからは電話はかかってこなかった。

後日、山へ様子を見に行くと、スマホはなかった。


人かメリーさんか、どちらかが持って行ったのか。

ふと下を見ると、紙が落ちていた。

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