表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
義戦之武  作者: 昇龍翁
3/46

【第二章】

【第二章】

 戦勝祈願の最初の攻城は、中都。強度4だけあって難なく落とせた。予想よりも早い16分。

「これは素晴らしい。トドメの一撃は 遊三剛 殿か。」

「想定外の楽勝でしたが、油断はできませんな。」

「うむ。次は曲梁。強度は5だが、難しさは倍と思ったほうが良い。」

「これより半日で、諸将がどれほど兵を強くできるか。」


 半日後、曲梁攻城。駐城部隊は1分ほどで薙ぎ払ったが5万を数えるその耐久値は、一抹の不安を与えた。しかし。

「これは!良い勢いじゃな。27分で落とすか?!」

「幸先が良い。我らの今後の明るさを示唆しているようじゃ。」

「トドメは・・・、ご老人だ。」

「昇殿か!暴嵐龍の名は、老いてもご健在か。美味しいところを持って行かれる。」

 老将・昇を知るものは苦笑する。今ではすっかり好々爺という風情だが、胸中に飼い殺す龍がいる。迂闊にタダの老人と侮った若者が、眼力だけで凍りつく場面が今でもある。

「しかし体は正直なようで。腰をさすりながら、従者に両脇を抱えられながら幕舎に戻って来られたわ。」

 諸将は、その格差に爆笑を隠さなかった。特に『勝願』出身の諸将は敬愛を込めて豪快に笑った。


 諸将が意気揚々と引き上げる最中、次の指令が届いた。

「明日は寿張か。また一段、高い防御力を誇る城じゃな。」

「これから自強できるものは励まねばならんな。」

「勝って兜の、か。油断はできぬな。」

「さよう、この速さで2つ目の城を落とした我らの名は、全土に知られておろう。明日、しくじると妬む輩の嘲笑を買うぞ。」

「軍備と自強。進めねばな。」


 こうして、同盟・戦勝祈願の最初の攻城二連は無事に終わった。しかし、これはこれから長く続く戦乱の始まりでしかない。諸将が自強に努め、支配下の城を増やし、同盟全体の力量を高め続けねばならぬ。


 励め。これから始まる大乱世に向けて。


【章末】


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ