① I'm not a tuna.
この物語は過去作『Shaved FishはエセJKを拾う』を改変(エチ要素を大幅削減)したものです。(^^;)
私の胸の谷間まで汚しておいて、「この後、用があるから」とさっさとシャワーを浴びに行ってしまう……
そんな男の背中を、すっかり冷めてしまった目で見やる……ベッドに取り残された私。
まあ、お互い“後腐れなく”
このターンで“消去”という事か。
年に何度か私を襲う“不浄”の波が引いた後は、いつも目を背けたくなる残骸だらけ……
で、お決まりの“浄めの酒”だ!
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駅を降りて橋を渡る頃には
雨の予感を孕んでいた夜風が
いよいよ霧雨を連れて来た。
少しでも可愛らしさを嵩増ししたくコーデした服を濡らしたくない私はコンビニでビニール傘を買う。まるで次の“予定”があるかの様に……
ああ
悲しいなあ
やっぱり私に訪れるのは
こんな結末……
アラサーなんてかっこよくは言えない、この三十路女の本当の願いは……
優しいダンナ様と可愛い子供に囲まれた家庭に身を置く事。
でも現実は斯様に滑稽な有様……
この手に子供を抱くなんて事は一千光年ほどの彼方に感じられて
バカバカしくて
泣けやしない……
彷徨えるヨッパライは帰り道をひと筋間違え、いつもは曲がらないコンビニの角を曲がる。
と、向こうに見えるのは街灯の下にうずくまっているJK
ハハハハハ
見たことあるぞ!
こんなシチュ!
どこかのマンガで!
笑える!!
街灯の下で“柳の下のドジョウ”を狙うのか?
私、その不埒なJKの前に仁王立ちになって
「アンタ! 臭う」と絡んでいた。
うずくまっていたJKはゆっくりとボブの頭を持ち上げて
物憂げに私を見上げた。
「なんだ、オンナか…」
「オンナだけど文句ある?」
自虐の酒に溺れたヨッパライがみっともなく絡み倒すとJK、はチッ!」と舌打ちをした。
「邪魔なんだけど!」
「言っただろ? クサイんだよ! このご時勢、んな不衛生なコト、止めてくんない?」
「何考えてんだ?! このBBA?」
「ナニを考えてんのアンタじゃん」
「『ナニナニ』って、欲求不満でアタマおかしいんじゃない?」
「ブ!ブ~!!さっきヤったばっかだもんねー! オトコの懐を狙ってるアンタとは違う!」
「だからどうだって言うのさ!!」
このJK、スクっと立ち上がった。
良く言えばモデル体型だが
私とは違い、乏しいカラダで……
ホント、これを対象にする“オトコの欲望”のどうしようもなさを感じてしまう。
なら、叶わないものの為に蠢く
私の“オンナ”も無用の長物だ!!
私の頭の中を駆け巡ったこの思いが
私の頬に霧雨以外のものを降らせた。
「ちょっと! ナニ泣いてんの??」
ドン引きするこのJKに私はビニール傘を差し掛けた。
「何でだろうね?
分かんないけど…
シャワー貸してあげるから
ウチにおいで」
更にドン引きするかと思いきや、この子猫、私の傘をスイッ!と奪い取った。
「ワタシの事、クサイって思うんなら、傍に寄らないで居てあげるから もう1本、傘買って!」
これがカノジョとの…
このひずみきった世界の割れ目から産み落とされた
置きざれ少女との
馴れ初め