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【花びらが三枚 あとがき】
「花びらが三枚」を最後までお読み頂き、有難うございました。これから始まる春から、美しく霞んで消える春までを3編に分けてお届けしました。季節によって花の表情やイメージは異なりますが、季節は廻ります。寒さに途絶えても春にはまた芽を吹いて新しい花が咲きます。人の生も一緒かなと思います。代々受け継がれ、いろんな色の花が咲いてゆくのです。先人はこの流転を「無常」と呼び、「あはれ」を感じたのでしょう。しかし花の彩を添えると、ちょうど花冠が幾つもつながってゆくように、希望や未来が見えてきます。物言わぬ草木は、花にそんな時の流れを語らせているのかも知れません。
この度は「花びらが三枚:一輪ほどの温かさ/カーネーションはピンク/花冠をキミに」をお読み頂き、有難うございました。
☆彡 Suzugranpa




