きっとこの世界も俺に優しくない

　主人公であるリゼは異世界転生をした日本人である。
　彼は、転生先が魔法や剣のファンタジーの世界であると分かり、二度目の人生を楽しみにしていたが、現実は才能を持つ者が人気者になるという、元の世界と変わらない事を知り、さらに、リゼには特にこれといった凄まじい能力もなかった。
　魔法学校に入学してから一か月が過ぎても、ラブコメ展開などもなく、また、なにかの能力に目覚めることもなかった。しかし、彼は諦めきれず、担任であるリュカの頼み事（主に雑用）を自分に用意された最後のラブコメへの道だと、俺には、必ず何か起こると信じていた。そして、彼は期待しながら、雑用をこなしていくのであった。
　これは、元の世界となにも変わらない話。そして、世界は彼にたいして優しくないそんな話。
　魔法と剣の世界でリゼは、これからたくさんのことを知り、たくさんのことをして、そして、青春をする……ことを彼が期待してやまない、そんな物語である。