もし、魔女さんと出会えば?
俺だ!イッチだ
何があったかというと
都羅市于学園に行った、以上!
「物資、どうしましょう
何か、せめて木があれば、いや、伐採ができないか」
「伐採か、ハスキー、出来るか?」
「ばっ…さい?」
あこれダメなやつだ
「殴って木を倒せるか?」
「ちきん、ない、むり」
無理そうか
「もし、木を見つけた時の伐採する手段を持っておきたいな」
「ホームセンターなら、まだ可能性はあるか?」
「ありですね!行きましょう」
「だってよ、ハスキー、準備してくれ」
ハスキーは掌の上にダンゴムシをのせて眺めているようだ
前も蝶を追いかけていなかったか?
「ハスキー、そのダンゴムシは帰してやれ、準備をするぞ」
「うん…」
ハスキーはそっとダンゴムシを遠くの方へ降ろした
「いこう」
「センス、行けるな?」
「いつでも」
「宇宙の彼方へ行こう!」
「ホームセンターは地球にありますよ…」
緊急事態、知らない洞窟の入り口を発見した
「何あれ、センス、知らないか?」
「知らん…何それ…怖…」
なんだろう、あれ、洞窟の入り口に植物っぽい奴があるけど…あ
「センス、こういう時はだな」
「なんでしょう?」
「未知の領域に飛び込むに決まってんだろ!!」
「死にたいんですか!!」
「だってな!あれ見ろよ!植物だぞあれ!」
「本当ですね、植物があれば、色々な用途で使用可能です、行くのもありかもしれません」
「あそこ、いく?」
「おう、そうだな」
ハスキーは不安そうだが、置いていくわけにもいかないので連れていく
洞窟の中は植物が繁茂している
苔も、何かに使えそうだと思う
「警戒していてくださいよ、苔は意外と滑りますから」
「うわっ」
センスが警告したそばからハスキーがこける
「まさに、苔でコケる滑稽な光景ってね」
「ふざけないでください」
こけた音のあと、別の音が遠くからした
「待て、何か聞こえる」
「…!逃げてください!あいつです!」
あいつ?なんだって思っていたら
奥から、あの狼が現れた
顔には、大きなあざが出来ている、その傷が逆に威圧的に見える
「やばい、ここ足場が悪いから逃げにくいぞ」
「た、たてない!やばい!」
ハスキーが立とうとしているが、滑って立てそうにない
センスが補助をしてやっと立ち上がるが、同時に狼が襲い掛かる
「センス!ハスキーを連れて先に行け!」
「え!?ですが「いいから行け!!」
「…絶対生きて帰ってくださいよ」
センスとハスキーを先に逃がす、さて、どうしようか
不思議と、時間がゆっくり流れる感覚に陥る
これがゾーンってやつか、とにかく、狼の攻撃は左に避けるとして
そこからどうするか
「奥に進んで、何かないか探すか」
狼の突進をかわし、奥に進む
時々、当たりかけたが寸での判断避けていく、いつまでこの幸運が続くか分からない、早く解決しよう
狼を撒きながら、奥に進むと、そこには森があった
何故かはわからない、だけど森があった
何か、狼を撒くのに利用できるものはないかと、俺は考える
ふと、視界の中に、朽ちかけている木が入る
「これだ!」
俺は走って、蔦を掴み取る
狼はまだここに来ていない、今のうちにと蔦を木に巻き付ける
そして、持っているナイフで木を切りつける
「準備は完了した、さぁ来い!」
向こうから狼の鳴き声が聞こえる
俺に向かって走ってくる、そして
俺は強く、蔦を引っ張った
木が折れる音がして、俺に向かって降ってくる
俺は後ろに大きく飛んだ、木を避けるためだ
狼は、俺に向かって飛び掛かる、しかし
木に、押しつぶされ、動けなくなる
狼は悔しそうに俺を睨みつける
「俺は、生き残らなくてはならない、さらばだ」
俺は、入口に向かって走っていく
「センス!!ハスキー!!」
「イッチさん!生きていてよかったです!」
生きて帰ることに成功した
センスもハスキーも俺が帰ってきて嬉しそうだ
「ところで、イッチさん、噂を聞いたんですけど
どうやらこの近くの廃ビルに、怪しいおばあさんが住んでいるって聞きました」
「おとぎ話か?」
「そう思うのも共感できます
それで、どうやら資格ある者を探しているようで、話してくれた人が来たとき
は、資格がないと言われて門前払いされたそう」
「…で、それは誰から聞いた?」
「そうですね、高身長で、暗い雰囲気で…あとは、黒いフードを被っていて、少々
恐怖を感じる人でした」
「まさに、こわい!」
…知らないな、誰だそいつ
「…なるほど、なんも分からん」
「私は、その人がなんとなく信用出来そうなので、行ってみたいと思っています」
「前確率が低い賭けは嫌いって言ってなかった?」
「まぁ、私もあなたのわがままを聞いてきましたし、そろそろ私のわがままを聞いてもらおうって思ったので」
「いこう!おばあさん!いえ!」
「はぁ、仕方ないな、まさかこのセリフを俺が言うとはな」
「で、ここが噂の廃ビル?」
「そうですね、ここが恐らく例の廃ビルかと」
「ちきん、ある?」
ハスキーはやっぱり平常運転だ
「いや、ないと思う」
ハスキーはまたがっくりと肩を落とす
さすがにフライドチキンへの執着がやばいと思う
「早いうちに行きましょう」
「そうだな」
305、ここで大体29部屋目だ
中々いないし、ノーヒントだからどこにいるかマジで分からん
「あのー、誰かいませんか?」
頼む頼むマジで居てくれ居てくれ
俺は願いながらノックする
「お入り」
老婆の声が、扉の向こうからする
これは、当たりだ、おばあさんが居る部屋だ!
「失礼します」
先に、おばあさんの住む部屋に俺一人で入る
「…どうやらあんた、資格があるみたいだね」
「え?すいませんどういうことですか?」
「ふふ…あんたは、きっとこの状況を解決する
わしの勘がそう囁いている」
「???」
「ゲームで例えると、あんたは魔王を倒す勇者じゃ」
「なるほど」
「あんたに、わしの魔力を分け与えよう
じっとしな」
おばあさんは、俺に掌をかざし、何かを唱えだす
俺の足元には、光る魔法陣が現れていて、徐々にその光は強まっていく
「はぁぁぁ!!」
おばあさんが、唱え終わった後、光が急激に強まって俺は気を失った
「目覚めたか?」
おばあさんが、倒れた俺に声をかける
「一応、少し頭がクラっとするけどまぁ大丈夫」
「あんたは、どうやら回復魔法だけを覚えたそうだね」
「?何言ってんだ?そんなの記憶にないが…」
「まぁ、仲間が怪我したときに、思い出すだろう、さぁもう行きな
わしからあんたらにもう用はない」
俺は半ば追い出される形でおばあさんの部屋を出た
「最後に、わしのことは魔女って呼んでくれ」
「あ、イッチさん、待ちましたよ」
「だいたいどれくらい?」
「恐らく2時間37分15秒ほどかと」
「なんで分かるんだよ
で、あの部屋でなにがあったかというと…」
魔女さんから魔力を分けてもらって、回復魔法を覚えたこと、この世界を救えると言われたこと全部話した
「なるほど、にわかには信じがたいですね」
「にじかんさんじゅうななふんじゅうごびょう」
…ハスキーがオウム返しをしている
「まぁ、あれだな、なんというか…なんだろう?」
「無理に何か言おうとしなくていいですよ」
「あ、あれだ、冬場はバッテリーの減りが早い」
「何の関係があるんですか」
「ま、何でもいいだろ、帰るぞ」
「あれ、私たちは部屋に入らなくていいんですか?」
「魔女さんが用はもうないって」
…ホームセンターに行くのは、明日にしよう
寄り道が多くて、もう日が暮れそうになっている
俺は新たな力を手に入れて、センスたちとコロニーへ帰ることにした




