もし、死神と接触すれば?
俺はカイザー!この世界の帝王…
え、嘘つくな?
…クソゴミ高校の元生徒だよ…(舌打ち)
で、狼をぶち殺して食った、宴の翌日だな
「いや、本当にそろそろホームセンターに行かないとやばいぞ」
こいつは、ここのコロニーのリーダーのイッチ
ちょっと馬鹿っぽいが、一応、リーダーとしてうまくやっているっぽい
「最初に言い出してから何日たったのでしょうか…」
こいつは、教師のセンス
教師つったら、ゴミクズばっかなイメージがあるけど、こいつはそうでもない
「ちきん、また、たべたい」
こいつは、ゴリマッチョのハスキー
馬鹿、以上
「よし、今度こそホームセンターに行くぞ!」
「寄り道しないでくださいよ?」
ここがホームセンター
聞けば道具が多く売られている
斧、シャベルやスコップ、燃料、レジャー品…
と、だいたい揃ってある
誰もいないって、イッチは思っていたみたいだが
「誰?僕のメンバー?」
知らねぇ女が出てきた、しかもなんか可愛い
「あ、こんにちは、近くのコロニーのリーダーのイッチです」
「どうも!ちょっと思想が赤い系配信者、ハンネちゃんでーす!
世界が滅んでなかったら、チャンネルを見てほしかったんだけどな~」
「配信者か、で、用事はここのホームセンターの物が欲しいんだよね
最低でも、斧があればいいんだけど」
「うーん、ちょっとメンバーちゃんに聞いてくる」
そう言うと、ハンネは奥へ引っ込んでいった
しばらく経つと、ハンネではない、男性が現れる
「私は、ゆるふわ共産党のゲーアハルトと申す
結論を言うと、貴様の要求は飲めそうにない」
「は?なんでだよ、斧の一本ぐらい余ってるだろ?」
「我々も、侵略者に対する武器が不足している
ゆるふわ共産党に属する者42名とハンネを守るためには、まだ厳しい状況であ
る、それに、思想が違う者に手をあまり貸したくないのだ」
「はぁ、ダメだこりゃ、センス、ハスキー、カイザー、帰るぞ」
「えぇ、根本の思想が違えば、人々は簡単に戦争を始めます
手を引くのが賢いでしょう」
「?」
「そうだな、うん」
残念だ、あの可愛い女と会えないなんて
まぁ、こういう運命だったって、自己暗示をかけたらいいか
「まって、それはかわいそうじゃない?」
「ハンネ様、不用意に外の人間と接触すれば何があるか分からないです、今すぐにお戻りください」
「ねぇ、斧持ってきたよ」
ハンネは、斧を持ってくる
「ハンネ様!貴重な武器ですよ!考え直してください!」
ゲーアハルトつうおっさん慌ててやんの、いい気味
「あ、あぁ、どうもな」
イッチは、まぁ普通に困惑しながら斧をもらう
正直、意見の食い違いに巻き込まれたら誰だって困惑するよな
「あとね、イッチのところ遊びに行きたいなって」
「ハンネ様!考え直「ちょっと下がって、さすがにしつこい」
ハンネに命令されたおっさんは、素直に下がったが、表情からは不安が拭えていない、自由にさせてやれって
「え、俺のコロニーに遊びに行きたいって?」
「うん、なんかいいことありそうって思ったの」
「ハンネ様、思想の違うコロニーに行くのは」
「もーまじめすぎー、この時ぐらい思想のことなんか忘れよー?
よく言うじゃん?外は外、うちはうちって」
「……ハンネ様が遊びに行くときは、1人だと不安なので、共産党員から必ず一人以上連れて行ってください」
「許可ありがとー、投げ銭より嬉しいよ」
…なんか勝手にいい感じに終わったな、これが自浄効果(?)か
「とにかく、この斧は貰っていくな、また会おう」
イッチは、斧を拾って帰っていく、それに続いてセンスとハスキーも帰っていく
じゃあ、俺も帰るか
「またな、ハンネ」
帰る途中までは、コロニーに帰ってからの予定を考えていた
もしかしたら、殺される可能性のある場面になるまでは
俺たちの前に立つ、背の高い男は、その場に立っているだけで禍々しい覇気を感じさせる
まさに、死神、上位存在
そこにいるだけで、恐怖で身の毛がよだつ
「…」
その死神は、俺たちを見下ろす
どう思っているかなど、俺たちには分かる余地もない
人間がどうやって神の思惑を暴こうというのか
「…自己紹介をすればいいか?」
…あれ?俺たちの死を宣告しに来たわけじゃない?
「私の名はトロツキー、お前たちの名は?」
…一気に緊張が解けた、禍々しい覇気は完全に幻覚だったようだ
「あー、俺の名はイッチ、医者だ」
「私はセンスです」
「ハスキー」
「俺はカイザー」
「なるほど、私は、これから用事がある、また会えることを祈る」
トロツキーがそういうと、持っていた赤い大鎌を振り、黒いもやを集めると
初めから何もいなかったように消えた
「…もしかしたら、異能かもしれない」
イッチはそういう
俺の勘だが、異能って感じではなさそうだが…どうだろうな?
「そうでしょうか?まだ分かりませんが」
「わからん!ほっとけ!」
「それもそうだな、とにかく、あの洞窟に入って木を取るぞ!」
今は洞窟の第2層、俺が斧を振って木を伐り倒そうとしている
木の倒れる向きを制御するために、まず木に対して垂直に切れ込みを入れる
次に大体45度に傾けた切り込みを入れ、、最初に入れた切り込みと合わせる
そうすると、いわゆる受け口ができる
最後に、受け口とは逆に切る、これが追い口、そうしたら…
「ティンバー!(木が倒れるぞ!)」
これ死ぬほどしんどい、こりゃ林業で事故死が発生するわけだ
「OK、とりあえず倒した木は細かく解体して、少しづつコロニーに持っていこう」
「マジで?また俺斧振らないとダメ?」
「解体はハスキーに任せる」
ハスキー、馬鹿だから心配だが…
「まかせろ!」
ハスキーは、元気よく斧を振る、木は短い丸太となっていく
そして、最終的に薪になっていた、さすが筋肉、力仕事が早く終わる
「ローテして持っていこう、限界ギリギリまで持つなよ、何があるか分からないか
ら、余力は残しておけ」
「分かりました、少しづつコロニーに持っていきましょう」
俺とセンスで、コロニーに持って行ってたところだったが
「大きな虫、キリギリスでしょうか?
もしかしたらモンスターの一種かもしれません」
モンスターみてぇのが出てきやがったクソが
「俺の邪魔をするなら、地獄に叩き落すぞ」
薪はその辺に置いて、臨戦態勢に入る
どうせ虫風情だ、叩き潰せば問題はない
速攻すべく、一発拳をぶち込んだが…
「硬ぇ!なんだこれ!」
思ったより、硬かった
巨大化した影響なのか、外骨格がより強固になっていた
俺の妹が、よく虫をすりつぶして遊んでいたから、そんなに硬くないって思っていたのに…
「クソ!たかが虫のくせに!」
キリギリスは、羽音を鳴らす
体が大きいせいか、音も大きく、とても不快だ
だが、センスが薪でキリギリスの頭をカチ割ってくれた
「はぁ、はぁ、頭がどうにかなるかと思ったぜ…」
「…食べられるでしょうか?」
「焼けば、食えなくもないと思う」
思わぬ戦利品を獲て、俺たちはコロニーに帰る
「第一目標完了!寝床も出来たし、雨が降ったときの屋根も出来た」
「何日かけたんだこれ」
コロニーに奴隷が襲い掛かってきたりしたが、28人分の寝床は出来た
その上、簡易的な屋根を寝床と焚火に作った
予備や修理用に3本くらい木を伐り倒したぞ
体が、痛い、これが筋肉痛か
「にしても、なんか棺桶みたいですね」
「まぁ、使える資材が木材しかなかったしな」
「ねる」
ハスキーは相変わらず寝ようとしている
だが、寝床が出来て幸せそうだ
「木を伐りすぎて体が痛いから俺も寝る」
「おう、しっかり休めよ」
「…あなたは誰ですか?」
センスの意味の分からないような発言に全員が固まる
あれ?ここのコロニーのやつらとは全員顔見知りのはずだが…
「…あぁ、お前の寝床だったのか」
センスの寝床から起き上がる人間
知らない、こんな人間いたのだろうか?
「俺はアサシン、気配を消すことが得意だ」
「…普通の人間ですよね?黒いフードをかぶっているだけで」
「もちろんだ、俺は狂ってなどいない」
アサシンはそう答える
奴隷とかではない、正常な人間だ
「…なぁアサシン、お前長距離の移動とか得意じゃないか?」
「俺の得意分野だ」
センスは、何かいいアイディアでも浮かんだかのような笑みを浮かべ
中指と人差し指で眼鏡を押し上げる
「アサシンさん、その条件でしたら我々の諜報部隊になっていただけませんか?」
「…」
センスの提案に、反応しないアサシン
数秒の緊張の時間が流れ、ついに答える
「他に行く当てもなさそうだし、俺には2人仲間がいる
そいつらもコロニーに入れてくれるならなろう」
「分かりました、それでは、悪いですが地面に寝ていただけないでしょうか」
「了解、徹夜でわざわざ寝床を作らせる訳にもいかない」
…まぁいいか、仲間になりそうだし




