どうでもいいこと考えるのが一番楽しい
季節は春を迎え、美しい桜が咲き誇ると共に、私たちの輝かしい生活が幕を開ける、、、
と、新学期の挨拶のような事を考えてみた。
結果的にこの行為にメリットは無く、自分がそんな生活を送れる訳がないという現実を突きつけられただけだった。近くの桜の花が縦横無尽に揺れ落ちる。
「はぁ」
ため息をついたことでマスクの中が暑苦しくなる。ついでに、気分で着けていたメガネが曇る。これだからマスクは嫌いなんだよな。そんな事を考えながら初めて歩く通学路をゆっくり進む。
4月始業式
体育館にしんとした空気が流れる。一つでも動けば殺される。そんな空気が心なしか、自分に向けられてる気がしていた。
「次に生徒会長挨拶」 「はい」
生徒会長らしき人の靴音で俺の緊張は多少解れたのだが、そんな事より大事なことが俺にはあった。
可愛い
口にしたつもりは無いのだが、口に出てしまったかもしれない。あの生徒会長可愛すぎだろ、ネットの自称美少女を蹴飛ばせるぐらいには可愛い。
そこからはすぐだった。気づいたら担任の先生と教室の前にいて、転校生としての入場が行われようとしていた。
そうそう言い忘れてたが俺は転校生だ。
今は中学3年生、1学期である。
ん?何で転校したんだって?今に分かるさ、そう急くんじゃないよ、
「みんなも知ってると思うが、今日から転校生がこの教室に来る。歓迎するのは構わないが、はしゃぎすぎるなよ。」
「じゃあ木佐 入れ」
返事してから開けるべきかな、普通に開けるか。廊下に比べ明るいLEDの眩しさとクラス中の目線が刺さる。注目されるのは嫌いなんだけどな、、
「こんにちは、木佐 柏と言います。1年間よろしくお願いします。」噛まずに言えた。
諸々の挨拶を終え、席に座ると横の奴が話しかけてきた。いや、友達になるかもしれないのだから優しい方と呼ぶのが正しいか、とにかく横のそいつは奈良と言うらしかった。ついでに奈良の後ろの優しい女性は山羽さんというらしい。(女性だけさん付けだからって不平等とか言わないでね)とそんなわけで帰り道、俺は家の方向が一緒だからと奈良と帰っていた。
「じゃあ俺の家こっちだから」
「おう、じゃあまた明日!」
何言ってんだこいつ。明日は土曜日だぞ。その事を俺は出来る限り敬語と謙譲語を織り交ぜながら伝えた。
「いや、明日は土曜授業だぞ。先生言ってたろ?」
「え、あ、じゃあま、また明日」
なにこれ恥っず




