マルクス誕生日
「誕生日おめでとう、マルクス。207歳の誕生日だ」
「ありがとうフリードリヒ。メスガキ教団も設立1周年だ。共に祝杯を上げよう」
マルクスとエンゲルスはカルピスで乾杯した。
「君に贈り物が届いていたよカール。差出人は天空・雷の最高神ゼウスだ。開けてみよう」
革命的な包装紙の中の革命的な箱の中には豪奢な装飾を施し【セプター#33550336】と記載された本がある。
「随分と特殊な装丁だな」
革張りの装丁・表紙には赤い魔石。魔石内部には七色の蝶が封印されている。マルクスは笑みを浮かべる。
「マルクス的快感というやつだね。その気持ちは分からんでもない」
エンゲルスはそう言いながら、同封されていたゼウスのメッセージを読み上げる。
「プロレタリアを救ってみせよ、マルクス。__これだけだ。あとは何も書いてない」
「プロレタリアを救ってみせよ、か。メスガキ教団だけじゃ足らなかったかね」
「あれはアヘンだからな。下部構造も変えなければ、ゼウスは納得しないだろう」
「メスガキはプロレタリアのアヘンである、か。エンゲルスよ、私は再び立ち上がると誓う」
「その意気だ」
*地下2階へ*
マルクスとエンゲルスが滞在しているホテルの地下2階には、憶質探査装置バスチアンがある。セプターという新たな記憶装置を読み取ったり書き込んだりするためには、この装置を使う必要がある。【セプター#33550336】をカートリッジに接続し、マルクスとエンゲルスは生命維持装置に入った。
これで人体の上部構造はセプターに取り込まれることになる。




