大作戦:Phase2
少し前、パパがあゆみちゃんの息抜きのためにデートに誘い、二人はお出かけしている。
その間、ぼくたちは家でゆうきおじちゃんと遥香お姉ちゃんと一緒に過ごしていた。
あゆみちゃんは大学の課題で部屋にこもりきりだったから、最近どこか疲れた顔をしていた。
そんな彼女を笑顔にしたい――その気持ちだけで、この「大作戦」はスタートしたのだった。
「まずは相談だよ!」
りおが勢いよく立ち上がる。
「ゆうきおじちゃんと遥香お姉ちゃんに聞いてみよう!」
「うん!」
れんも頷き、二人でリビングの隅で話していた遥香お姉ちゃんのもとへ駆け寄った。
「お姉ちゃん、ねえねえ、あゆみちゃん元気ないから、何かしてあげたいの!」
りおが遥香に抱きつきながら言うと、遥香は少し目を丸くして微笑んだ。
「そっか、それは大変だね。じゃあ、どうする?」
穏やかで優しい声が、子どもたちをさらにやる気にさせる。
「そうだなぁ……お菓子とか作ったら喜ぶんじゃないか?」
ゆうきおじちゃんがキッチンの隅に座りながら提案した。
「それなら、お手紙もいいんじゃない?」
遥香が柔らかく微笑みながら、手元のメモ帳に目を落とす。
「あゆみちゃん、最近ずっと勉強ばっかりでしょ?それを応援するメッセージを書いたらどうかな?」
「いいね!」
れんが頷く。
こうして、全員でアイデアを出し合いながら計画が少しずつ形になっていった。
パパとあゆみちゃんが家を出る少し前。
「じゃあ、今日はゆうきと遥香に任せるね。」
すばるがれんとりおを見つめながら微笑む。
「うん!」
「ばいばーい!」
二人が元気よく手を振り、あゆみちゃんも少し照れたように笑いながら手を振った。
その背中が見えなくなると、ゆうきが小さく手を叩いた。
「よーし、作戦開始だな。」
「まずは何からする?」
りおが聞くと、遥香が少し考え込んだあと言った。
「お手紙は最後にしようか。それまでにお菓子を準備して、部屋の飾りつけもしちゃおう。」
みんなで手分けして飾りを作り、台所でクッキーを焼いた。
りおが粉まみれになりながら一生懸命型抜きをし、れんが慎重にオーブンの時間を見守った。
そして、夜遅くに帰ってきたあゆみちゃんは――。




