作戦会議
今回からは子ども達による「あゆみちゃん元気づけ大作戦」です。必死に頑張る子ども達を温かく見守ってくださいますようお願い申し上げます。
ぼくの名前はれん、6歳だ。
パパと、妹のりおと、あゆみちゃんの家で暮らしてる。りおは3歳。いつもパパにべったりだけど、最近はあゆみちゃんにもべったりだ。
でも、最近のあゆみちゃん、なんだか元気がない。
ぼくにはわかる。だって、いつもは「れんくん、すごい!」って笑ってくれるのに、この前、ぼくが粘土で作った恐竜を見せても「うん、すごいね……」って小さな声で言っただけだったんだ。
そこで、ぼくは考えた。
「あゆみちゃんを元気にするには、ぼくたちががんばるしかない!」
計画を立てるには、りおの協力が必要だ。
「りお!」ぼくはおもちゃ箱を片付けている妹に声をかける。
「なにー?」りおは首をかしげている。
「最近、あゆみちゃん元気ないでしょ?」
「えー、そうかな?」
だめだ、りおにはわかってない!
「だからさ、ぼくらであゆみちゃんを元気にしようよ!」
「どうやってー?」
――そこだ!そこが一番の問題なんだ!
ぼくは腕を組んで、パパが考えごとしてるときみたいに「ふむ……」とわざとらしい声を出した。
そして思いついた。
「お手紙書こう!あゆみちゃん、大学でお手紙いっぱい書いてるみたいだし、好きなんじゃない?」
「わかった!」りおは元気よく返事をして、クレヨンと画用紙を持ってきた。
「じゃあ、なに書く?」
「うーん……『あゆみちゃん大好き』とか!」
「それじゃ、ちょっと足りない気がする!」
ぼくたちは頭を寄せ合って、どうすれば一番あゆみちゃんが笑ってくれるか、真剣に考えた。




