ここ私の黒歴史やん
美少年の顔を穴が空くほど見つめてると
少し顔を赤らめながら伏し目がちに目を逸らされた。
かぁ〜、仕草まで可愛いかよ
それにしても、初対面のはずなのにこの懐かしさなんだろう。こんな整った顔が知り合いにいたら忘れるわけないし。
でも、この懐かしさの正体を思い出そうとすると、何故か胸の奥がザワつくし、若干頭痛もする。
私がやきもきしながら1人思考を巡らせていると、少年の方から先に口を開いた。
「目覚めたばかりで混乱してるよね。お水飲む??」
そういいながら、
コップに水を注ぎ、更にはわざわざ私の口元まで運び飲ませようとしてくれた。
自分で飲めるのにここまでするとか、
この子、絶対しごできですやん
「いっ、いや自分で飲めるから!」
「照れないで、僕まで恥ずかしくなっちゃう」
そう言われると拒否権ないやん!
と思いつつも美少年が飲ませてくれる水を1口飲む。うっま、超軟水のミネラルウォーターかな?
「うぅっ、こんな美味しいお水初めてだよ。。どこの高級ミネラルウォーター?」
「いや水道水だよ」
少年がニコニコしながら即答する
「あれか、美少年から飲ませて貰えたから味がグレードアップしたんかな。それかここが山梨で水道水もめっちゃ美味いとか。」
「・・・山梨?」
まるで知らない単語を耳にした顔だ
山梨ってそんな認知度低い県だっけ?
「ちなみにここは、どこなの??」
「ここは、人間界でこの屋敷は神居と呼ばれるとこだよ。」
え?
「ごめん、い、いま、かむいって??」
「そうだよ。そして君は、神の器になる為にずっと眠っていたのさ」
あぁ、なんてことだ…
そしたら、この子は
「僕は卯月兎丸。うさって呼んで」
確定
この美少年は、”私の子”だ
そしてこの世界は、私がかつて作った、書いた
いや、書きかけの中途半端な未完のままの
「黒歴史じゃああぁー!!!」
しごでき=仕事出来る