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僕が魔人様?  作者: ぽぷねこ
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7-3

 ♢♢♢7-3

 十年ってあっという間だよね。

 あれから十年か、そんな想いにふけっていると親父が声かけてきた。

「どうしたカズキ。なに物思いにふけってるんだ」

 テーブルを挟んで反対側に座る。

「なあ、親父。あん時なんで彼らを許したんだ」

 親父はあれから毎週、アメリカのコロニーを訪れている。

「ああそのことか」

 そこで言葉を止めると、母さんの入れてくれたコーヒーを一口すすって、

「カズキ言葉って不思議だよな。侵略っていうと敵意しか感じないけど、難民と言われるとな慈悲の心が芽生える。流石に帰れとは言えなかった。それに彼らの科学力は凄いぞ。行くたびに刺激になる」

 そこまでいうと親父はコーヒーカップを手に取りコーヒーをすすった。


「そうだカズキ、学校を作ろう。これからは優秀な人材沢山いるぞ」

 親父は名案だとばかりに叫び、即実行した。あれから十年、ザネインが学園長となって、幾人も優秀な人材を送り出している。そのことを褒めると、ザネインは相変わらず平坦な胸を張って、当然よと応える。

 そうそう僕にね子供が出来たんだ。女の子でね母さんの五月と僕の一月の間をとって三月ミツキと名前付けたんだ。それをザネインに教えたら、

「お前、ウケ狙いで名前付けているのか」と、言われた。今でもそのことを……、いや、やめておこう。

 ヒトリはお母さんお母さんしているし、チスイも今じゃ立派なお姉さんだ。子供の世話もしているし、一緒になってアニメを観ている。それでもたまに僕の首にチクリするのには閉口するけどね。

 茜は学校の先生をしていて評判も良さそうだ。もともと勉強もできたし、当然といえば当然かもね。

 僕はというと一言で言えば大変な十年だった。

 南米の方へ行った時、そこはエルフ族の縄張りで、彼らは排他的な人たちで、こちらの言うことは一切聞かない、帰れ帰れの一点張りだ。結局力ずくで話合いに持ち込んだのだが……。今では毎月一回族長が集まる会議に出席している。そこへ僕たちのところで採れた野菜や果物を持って行くのだが、これが大好評。今じゃ会議よりも野菜や果物が目当てのようだ。そうそう言い忘れたが、僕もアイテムボックスが使えるようになったんだ。それで、段ボール箱100個分は運べるようになった。族長たちはそれが目当てで、会議そっちのけってこともある。特にバナナやメロン、りんごやイチゴの果物。トマトや茄子、きゅうりといった野菜は大好評だ。僕がアイテムボックスから出すと、早速箱を開け中身を確認している。そして知らない果物や野菜があったら、どうやって食べるのかすぐに聞いてくる。ある意味会議より熱心だ。こうして僕は取り入り、今では仲間として受け入れられている。


 アフリカへ行った時も大変だった。あそこは魔族の領土で、僕が話し合いをしようと行っても聞かず、すぐに敵意を持って襲ってくる。

 それで圧倒的な力を見せつけたのだが、それでも諦めず死ぬ覚悟で襲ってくるのだ。そんな奴らを無力化するのは大変で、結局一気に玉座に座る魔王に詰め寄り、魔王の首に剣を突きつけたところで降参した。すると魔王は玉座から下り、「これからはあなた様が魔王です」と、言って、僕がアフリカ全土の魔王になってしまった。なってしまうとあとは簡単だった。僕の命令は絶対で、みんなは従ってくれる。それに以外と彼らは頭が良い。あま、人を騙す頭があるのだから、それをぐいっと曲げて、僕の思う方向に働かせると予想以上の効果が出た。今じゃアフリカが世界の中心と言っても過言ではないほどに、ものの流通や人族、魔族、が集まっている。


 こうして今はこの星に息づく者たちの足並みが揃いつつある。まだまだ問題が山積しているが、未来のために尽力を尽くそうと僕は思っている。これから未来を背負う若者達や生まれてくる子供達の為にもね。


  完

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