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僕たちは、ギルドマスターのシイナさんのお墨付きで、古代都市迷宮に入る事が許可された。それと有料のマップも無料でもらった。
古代都市迷宮へは奥にある魔法陣から転移して入るらしい。だからパーティーには必ず転移魔法が使える魔法師がいるのだそうだ。それと、鎧を装備した戦士がいないのは何故か聞いてみたら、迷宮には、人に害をなすモンスターはいないそうだ。それでパーティーは、魔法師とトレジャーハンターのペアーが普通だそうだ。確かに見回して見るとそんな感じのパーティーばかりのように見える。
さて、行ってみますか。シイナさんにお願いすると、
「マチコさん。案内して」
シイナさんはカウンターにいたマチコさんにお願いして、自分は奥の部屋に戻って行った。
僕たちはマチコさんに案内され、そこにあった魔法陣で転移した。転移した先は広い空間になっていて、周りはかなり風化しているが馴染みのある建物が林立していた。
僕はマップを見て、これならばと思い自分の家へ向かうことにした。そして、風化しているが、確かに自分の家の近くにあったコンクリートの建物を認めると、足が自然と速くなり角を曲がる。その角から2件目が僕の家だ。だが、そこはただの土の壁になっていて、建物らしきものがなかった。
覚悟はしていたが、やっぱり実際に見ると悲しい。自然と涙が出てきて止まらなかった。しばらくそうして僕が泣いていると、ザネインが何か呪文を唱え始めた。涙を拭き、見ると少しずつだが僕の家が復元されていった。
だが、ザネインの顔が青くなってきて呪文が途切れ出した。この呪文にはかなりの魔力が必要なのだろう。僕はザネインの肩にそっと手を置き魔力を注いでやった。その甲斐あってか、呪文を唱える声がはっきりしてくると、建物も自分が住んでいた時のように復元された。
「ザネイン。お前本当に天才魔導師だったのだな」
ザネインは相当疲れたようで、Vサインは出したものの弱々しく、いつものようにどうだとばかり胸を張ることはなかった。
僕は急いでドアを開け、自分の部屋がる2階へと上がり、ドアを開ける。
驚いたことに部屋の中も僕の記憶そのままになっている。
僕はすぐに押入れを開け中を確認した。ある、僕の宝物。すぐにそれを取り出し、ザネインに頼みアイテムボックスに収納してもらう。それからめぼしいものを次々に収納してもらい部屋を出た。そのあと茜の部屋を確認する。
きちんと整理された部屋。茜らしいといえば茜らしい部屋。そういえば茜の部屋に行かなくなったのはいつ頃からだろうか。子供の頃はよく行っていたような記憶がある。それが中学生になってからは入ったことは無い。僕は無意識に茜を女性として線引きしていたのかもしれない。今入って見ると心なしか鼓動が強くなったような気がする。
僕は周りを見て、机にあった誕生日プレセントにした猫のぬいぐるみと本棚にあったアルバムを持って部屋を出た。




