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ヒトリを傷つけないよにシールドを使い宙に浮く。ある程度の高さまできたら、ゴーと一言呟くと、爆音を残し前進する。数分で目的地に着き地上へと降下した。
当然だが、僕たちの事は鬼達の知る事になり、着地地点に鬼達が集まってきていた。その中から2人、両親であろう人が駆けて来てヒトリに抱きつく。ユナミ、ユナミ、と何度も言っているから、ヒトリの本当の名なのかも知れない。
僕はこれでヒトリが1人じゃなくなったんだとホッとして肩の荷が下りた気がした。
「ユナミが帰ってきたぞ。宴だ、宴の用意しろ」
ヒトリの父だろうか、みんなに向かって叫び、宴の準備をさせた。そこには僕も招待される事となった。
ヒトリは両親に挟まれテーブルに着く。その対面に僕は座る事となった。両親は感謝の言葉を述べてから、まずは食事にしようと食べる事にした。
そういえば今日はまだ食事してなかったな。出された食べ物の匂いに僕の胃袋が刺激され、食べ物を要求した。
出された料理は肉料理が中心だが、お腹が空いている僕には十分すぎるほどの満足感を与えてくれた。
胃袋が満たされ満足感を味わっている時に、ヒトリの父が話しかけてきた。
「私はこの子の父、セラス・ミル・セイオーだ。今までこの子を世話していただきありがとう」
「私は母親のシーナよ。よろしくね」
シーナさんが何故かウインクしてきた。
「いえ、僕はそんな……。あっ、すいません。僕は春和 一月と言います。僕はヒトリと出会ってからまだ、そのう、一月くらいしか経っていません」
「ほう。そうなのか」
セラスは、このカズキと名乗った少年に興味を持った。
「鬼族は生まれた時は中性である事は知っているか」
「はい、初めて会った時、一緒に風呂に入って知りました」
「そうか。それじゃ何でユナミが女性になったのか知っているか」
「……。知りません。朝起きたら女性になっていた。そうとしかいえません」
「鬼族は好きな人ができると、2人で相談して男か女か決めるんだ。そして、死が分かつまで一生添い遂げる。それが鬼族だ。カズキ君が男だから、ユミナは女性になったんだ。君と一生添い遂げたいと思ってね」
セラスはゆっくりとお茶を飲み干して、言葉を続けた。
「それでだ。ユミナの父である俺は、君を確かめねばならない。分かるだろう。ユミナの伴侶として相応しいかどうか」
ユミナの母シーナは、心の中でまた始まったと夫の顔を睨んだ。
僕は、セラスが何をしようとしているのか分からず、言葉を継ぐのを待つ。
「決闘だ。君がユミナにふさわしい男か剣で確かめよう。ふさわしくないと思ったら、ユミナは連れて帰る」




