表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幸せは、その手の中に  作者: 散華にゃんにゃん
27/81

第三章 恐怖切り裂く光の翼 8

 ホタルは、中級天使の攻撃を思い出す。


「見えない程速いんじゃなくて……物理的に……見えない……?」

 ホタルには中級天使の放った攻撃が微かにも捉えられなかった。

 音速で飛行し、中級天使の腹部を的確に狙ったホタルに、だ。


 であれば、天力を使い、天力での攻撃自体を透過させていると考えるのが妥当だ。

 ホタルが自然にそのような発想に至ったのには根拠がある。


 奴等は空間を裂き、突如現れたこと。

 雨塚が天力を使って、ホタル達を産み出したこと。

 そう、天力には、光の弾や槍での攻撃、身体強化以外に、既存の物理法則では到底説明のできない奇跡を起こす力がある。

 むしろ、前者は天力の基本的な使い方であって、本質は後者なのかもしれない。


 実は雨塚は、天力が起こす奇跡と呼べる事象については、ホタルの身体を再構築した時から想定していた。

 ホタルは左手に視線を落とし、日本刀を確認する。

 それは、普通の日本刀では無い。

 ホタルと共に天力によって創られた武器。


「さて、殺し合いの続きをしましょうか」


 静かに呟き、居合いの構えをとる。

 そのままの体勢で中級天使目掛けて飛んだ。

 気付いた中級天使も構える。視えはしないが、防御壁を展開しているだろう。

 それを見越したホタルは中級天使の手前50メートル程で力強く踏み込む。


「『(てん)(そう)無幻(むげん)剣舞(けんぶ)』。『壱の太刀』……」


 全力の抜刀。


「『(ざん)(くう)』!!」


 ホタルがそう名付けた剣が虚空を切り裂くと同時に、中級天使が何かを感じ取ったのか後ろへ跳ぶ。


 次の瞬間。


 ザシュ! っと、中級天使の右脇腹から左肩までが切り裂かれた。


「ヲォォォォォォォォ!」

 中級天使が叫ぶ。

 しかし、肝心の核に僅かに掠めた程度だろうか、浅い。


「おしかったですね……天力を感ずかれちゃったかな?」

 ホタルは斬撃を飛ばしたのではない。任意の空間を斬ったのだ。


 雨塚がホタルの能力として設定した、特殊な力を発現する武器を創る力『(てん)(そう)無幻(むげん)剣舞(けんぶ)』。


 これが、ホタルが扱う天力の奇跡。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ