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ダンピール・エピオルニス  作者: 宗園やや
ソレイユ・ソワレ
25/104

25

「あれ?」


「ん?」


エピオルが突然声を出したので、ミンナは絵本から目を上げた。


「どうしたの?」


「ジンメルが居る」


「え?」


エピオルの視線の先を見るミンナ。

本当にジンメルが本棚の前で立ったまま絵本を読んでいた。

名前を呼ばれた無口な男の子は、ゆっくりとエピオルに顔を向ける。


「いつ来たの?全然気が付かなかったよ」


「……さっき。……二人共集中してたから、邪魔しちゃ悪いかなって」


「そっか。クッキーいる?どうぞ」


テーブルに置いてあるクッキーを勧めるエピオル。

その様子を見ながら口を開くミンナ。


「ナトルプとクルシィは?」


「……北の山に行った。……だから僕はエピオルの家に来た」


「北の山?!あの二人も懲りないね」


呆れるミンナ。

エピオルも苦笑いで肩を竦める。


「まぁでも、大丈夫だと思うよ。北の山は行商の人が行き来しているから迷う事は無いだろうし。……あの二人は無駄に無茶をしそうだけど」


半分ほどに減ったクッキーのひとつを抓んだエピオルは、ふたつのコップが空な事に気が付いた。

暑いせいでやたらと喉が渇く。


「あ、ジンメル、ミルク飲む?ミンナは?私はおかわりするけど」


「……飲む」


「私もおかわりを貰おうかな。手伝うよ、エピオル」


エピオルとミンナは、自分が使ったコップを持ってキッチンに向かった。

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