喋る武器
登場人物
のりは
エリア A-8 小さな洞穴
のりは
「皆…殺し合いに乗ってるのかな…」
A-8の小さな洞穴にのりはは座り込んでいた。どうやらバトルロワイアルの舞台に立ってからずっと走っていたようだ。体力があまりない中で懸命に走ってきてここまでやってきたのだ。
のりは
「つか…れたよ…」
のりははバッグの水を思い切り飲み込んだ。しかし、支給品は未だに見ていない。バッグを開けたついでに支給品は何なのか見てみた。
のりは
「これって…杖なのかな?」
のりはの支給品は桃色の杖だった。しかも普通の杖ではない事を明らかに示す物があった…。それは…。
???
『漸く私に触っていただきましたね』
のりは
「えっ!?何!?つ、杖が喋ったあああああ!」
なんと!杖が喋ってきたのだ。しかもバリバリの日本語で。のりははその杖を思い切り投げようと振りかざした。
???
『ちょっ!ちょっと待ってください!投げないで!投げないでくださーーーーい!!!!』
のりは
「むぅ…わかったよ…それで、貴方は何なの?」
リリィ
『私はLyricStarと言います。通称リリィです』
のりは
「りりっく…すたー…?りりー?」
のりはは こんらん している!
リリィ
『えっと…とりあえずRPGで言う魔法の杖です。はい』
のりは
「あっ!うん!分かったよ!」
漸く状況を理解する事が出来たのりはだが、それでも彼女は頭を抱えている。
リリィ
『貴方の名前を教えて欲しいのですが』
のりは
「の、のりは…です」
リリィに名前を聞かれて答えたのりは。そして更にリリィはのりはに質問をぶつける。
リリィ
『のりは、貴方はこの場をどうしたいのですか?』
のりは
「えっ!?わ…私は…」
いきなりの質問にまたもやのりはは頭を抱える。そして抱える事、十数秒…。
のりは
「私は…このバトルロワイアルを何とかしたい!私は皆と一緒に脱出したい!」
リリィ
『分かりました。私は武器です。よって貴方の意思に尊重します』
のりははこのバトルロワイアルの打倒を決意。
リリィ
『私を手に持つだけで光属性の魔法全てを扱える事が出来ます』
のりは
「なにそのチート!?」
魔法が使えると聞いたのりはは勿論驚く。それも手に持つだけで…。
のりは
「………でも、ありがとう…。リリィ、私頑張るから…!」
リリィ
『のりは…』
のりは
「その前にちょっと休憩…走り過ぎて疲れちゃった…」
リリィ
『のりは~…』
体力を使いすぎたのりは…ここでしばしの休息をとる…。彼女の戦いは始まったばかりである。
現在の状態
のりは
状態:少しの疲弊
装備:リリックスター(リリィ)
持ち物:バッグ一式
思考1:バトルロワイアルの打倒
思考2:とりあえず休息…
移動:A-8(洞穴の中)で待機
オリジナル武器
リリックスター:通称リリィ、持つだけで光属性の魔法が使える。勿論誰でも使えるが、扱うのが難しい。




