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Last Valentine

作者: kisk

多少文章が歪んでおります。

 今日はハッピーバレンタイン。

 警察が僕にチョコを届けてくれた。わざわざ危険を侵してまで受け取ってきてくれた。

 贈ってきた人は僕の大切な愛人。とても嬉しい、だが同時に僕の心には大きな不安がのしかかっていた。

 僕の彼女は今、人質にされているのだ。

 彼女をそんな目にあわせた犯人は現在とある一軒家に立て籠っている。一歩でも警察が入ってきたら殺す、そんな叫び声がいつまでも中から聞こえた。

 犯人は誰だかわかっている。親友と呼べるほど、今まで仲良くしてきた友達だ。

 そんな彼が何故そんな事をしたのか、その原因は僕にもあるようだ。

 『好きな人を奪われた』

 そんな他人から見ればしょうもない理由。しかし僕は怖かった。親友をここまで傷つけてしまった僕がとても怖いのだ。

 友人は今すぐに僕と別れるよう要求している。

 彼女の命を助けるためなら、僕はその要求をのみたい。

 でも、彼女を悲しませるわけにはいかない。

 どうしたらいいのか、僕には全く分からなかった。

 優しい警察の人は「心配することはない。別れる必要もない。すぐに君の彼女を保護してみせるよ」と、心強い言葉を投げかけてくれた。

 僕は不意にさっき受け取った手作りバレンタインチョコを見る。可愛らしい包装紙に包まれ、リボンを十字に巻かれたとても愛のこもったチョコだった。だが、裏側を見てみると、新たな発見があった。

 リボンに一つのメモ用紙が挟んであったのだ。しかも何か書いてある。

 僕はそのメモ用紙を手にとって、文字を読んでみる。


 『私と別れてください。けど、最後にこのチョコだけは食べてください。ありったけの愛を全てここに閉じ込めておきました。あなたが私を助けたいのはわかっています、もちろん私は別れたくありません。ここで死んでもいいくらいです。でもそれではあなたを裏切ることになってしまいます。だから別れてください。それしかないのです。』


 涙があふれそうだった。本当に別れていいのか、もしこの場に彼女がいたら全力で問いかけていただろう。僕は嫌だよ、別れたくない。でも殺したくはない。どうすれば…。

 あれ、よくよく考えてみたら、このメモは本当に彼女から贈られてきたものだろうか。本当は友人が僕に別れを促すため贈られてきた物ではないのだろうか。少々親友を疑うのは気が引けるが…いや、あんなことをしている人間を親友と呼んでいいのか?現状を見てみろ、彼はすでに犯罪者だ。もう今まで道理には付き合えない。敵だ。きっと彼もそう思っているだろう。だから警戒しなくてはならない。

 もし、もしこのメモが彼の書いたものだとしたら、チョコを食べるべきではない。別れるという事を自ら承諾したことになり、彼女の意志関係なく僕の愛人は彼のものになってしまう。それだけは避けるべきだ。最悪二度と彼女に話しかけることはできない。逆に彼女が書いたものだとしたら僕はチョコを食べなくてはならない。それは彼女が望んだことであり、僕はそれに応える義務がある。

 どっちだ、どっちが書いた。文字の形を見る限りこれは彼女の文字だが、あいつが無理やり命令して書かせたという可能性がある。何か確信できる手掛かりはないのか…。

 まて、まだそれは考えるべきではない。先に考えるのは、相手の要求を飲むかどうかだ。

 チョコを『食べる』か『食べない』ではない、『別れる』か『別れない』それを最優先にするべきだ。

 仮に僕が『別れる』を選択した場合、彼はその後どんな反応を見せるだろうか。彼女を解放する、なんてことはまずないだろう。せっかく彼女を手に入れたのに放してしまっては、自分が捕まるだけだ。となると、まず警察の手から逃れなければならない。そこで新たな要求が生まれるだろう。するとすれば逃走車両の要求。おそらくこれだろう。要求が通った場合、彼は容赦なく遠くへ逃げていくだろう。だが警察も負けじとGPSなどをつけるはずだ、もしくはナンバープレートと車種の記録。そうすれば彼は速やかに捕まえられる。しかしそれでいいのだろうか。ひとたび警察の目から外れれば彼は何をしだすかわからない。レイプなんてものをされればもう僕は彼女に合わせる顔がない。僕は男として何としても彼女を守らなければならないわけで、警察の目から逃れられるのは絶対に避けるべきだ。

 次に『別れない』を選択した場合。確実に彼は発狂しだして、彼女が殺されるのも時間の問題だろう。「俺の彼女にならないなんて、あんな男のどこがいいんだ。もう一緒に死ね!」ってね。

 駄目だ、どっちの道を進んでも駄目だ。もうこれではらちが明かない。ここは息を飲んで『別れる』を選択するべきだろうか。最低でも命は守れる。殺されるよりもマシなはずだ。クッソ、こんな選択しかできないのか僕は。もっといい選択肢はあるのか…?


 僕の手に残された最後の希望、それは手に持ったメモ用紙。これが本当に彼女から贈られてきたものだとしたら、僕は信じてもいいのかな?

 

 僕は警察に知らせてもらうよう促すことにした。

 『僕は別れます』と。


 一人の警官に近づき、クイッと彼の裾を引っ張る。「なんだい?」と聞かれるかと思った。けど実際は違った。


 「あぁいいところに来ましたね。たった今犯人があなたの彼女さんと3分だけ電話で会話してもいいという許可を出してくれました」


 何?


 「『別れるなら最後の一言も必要だろう』と彼は言っていたのですが、安心してください。必ず彼女と君の関係は壊しはしません」


 これは、チャンスじゃないか?このメモ帳を誰が書いたのか、彼女か友人か訊くチャンスじゃないか?


 警官は「意味がわかりませんでしたか?」と、呆然とした僕に見かねたのかこちらをじっとうかがってきた。僕は「いえ、大丈夫です。お願いします」と答えた。

 やった、これでさらに希望が持てる。嬉しくて笑みがこぼれそうだった。さっきの警官は自分の携帯ではなく、私のを使ってくださいと言った。なぜかと問いかけたら「一応念のため」と、訳のわからない答えが返ってきた。最近の警察はとても曖昧だな、全く安心できそうにない。

 僕は警官から携帯を受け取って、耳元に当てた。プルルルルといつもと変わらない平凡な音が聞こえる。4回コールの後、ガチャッとと言う音が聞こえた。僕はすかさず「もしもし?」と声をかけた。残り3分。


 『もしもし?聞こえる?』


 「うん、聞こえるよ」


 『ごめんなさい、こんなに迷惑かけて』


 「こっちこそごめん、君をこんな目にあわせてしまって」


 『うん…』


 「…ねぇ、聞きたいことがある」


 『何?』


 「君からもらったチョコレートのリボンに、メモ用紙が挟んで会ったんだけど、君が書いたの?」


 『…そうよ』


 「…よかった」


 『え?』


 「いや、もし君が書いたものじゃなかったら、犯人の思うつぼになっちゃうな…って」


 『あぁ、そう。それで…別れる?』


 「…それでいいなら」


 『…お願い』


 「わかったよ」


 『あっ、あの…ヒィッ!!』


 「!、どうかしたの!?」


 『い、いや、何でもない…』


 「…」


 『あの、チョコレート…ちゃんと食べてね?』


 「あぁ、わかってるよ」


 『…私のこと嫌い?』


 「いや、今でも愛してる。嫌いだなんてとんでもない」


 『ありがとう』


 「うん」


 『この電話終わったらどうするの?』


 「…二度と君の前には現れないつもりだよ」


 『そんなっ、…うっ』


 「仕方がない事なんだ、諦めてくれ。それにそれは君が望んだことだろう?」


 『…』


 「我がままはよしてくれ」


 『うぅぅ、やっぱり私の事嫌いなんだぁ~ッ』


 「だから、嫌いじゃないって。むしろ今すぐ抱きしめたいぐらいだよ、結婚もしたい」


 『でもっ、でもっ!!』


 「…何?」


 『好きだし…』


 「…」


 『…』


 「そうか、ありがとうな今まで」


 『駄目っ、別れないでぇ!!!』


 「大丈夫、僕は君を愛している。だからこそ、別れるんだ」


 『違うのっ、違うのよぉ…』


 「僕は君の命を守らなくちゃならない、それが君にしてあげれる精いっぱいのことだ」


 『あなた、別れたらチョコ食べるでしょう!?』


 「わかってくれ…」


 『そうじゃなくて…あっ……………3分たった、時間だ。切るぞ。』


 プツン・プー・プー

 電話は切れた。

 ごめんよ…そんな言葉が僕の心を駆け巡った。

 けど、これでいいんだ。これが最善策なんだ。これが彼女の望んだこと。なのになんでだろう。凄く悲しいよ。

 僕は警察に見つからないようにその場を離れた。そして、走った。ただ走って、そして泣いた。大声も出した。叫んだ。絶叫した。

 ここはどこだろう。いつの間にか僕は知らない場所まできていた。あたりを見回しても、心当たりのあるものがない。

 僕はどこかの家の塀に背中を預けた。そして、両手で持った彼女からの最後の贈り物を見つめる。できれば僕は食べたくない、ずっとずっと思い出として保存していたい。でもそれはダメだ。食べなければ…食べなければ…。

 僕はリボンをほどき、包装紙を開けた。中には綺麗な茶色をしたハート型のチョコが入っていた。さらに表面には、鮮やかな色のホワイトチョコレートで『世界で一番愛しています byかな』

 もう一度僕は泣いた。今度こそ、宇宙中に響き渡るような大声で泣いた。近所迷惑なんて知らない。ただ泣きたい。

 思い切ってむしゃぶりついた手作りチョコレート、とっても甘くて美味しくて、時間をかけて食べたい。でも僕はすぐに間食した。


 「これで…いいんだ…」


 僕は自分に言い聞かせた。

 むなしかった。

 自分はあまりにも非力だった。

 あふれる涙に思わずむせる。手を口に当てて、そこからさらによだれが垂れる。




 …いや、よだれじゃない。

 「あ…赤い…」

 血だった。

 「な、何だよこれ……ゲホッ!?」

 どういう事だ、何が起きた。

 視界がぼける。体の軸がふらつく。

 これ…どういう事だ……走りすぎて呼吸器官がやられたのか…?しかしこの量はどう考えてもおかしい………。

 僕は地面に倒れ込んだ。それでもなお血を吐き続けた。

 

 何で……何で……………まさか!?


 僕は死んだ。

 僕は最後の最後まで彼女のことを思い続けた。




 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐




 「ひどいっ、あんまりよ!!」

 私は彼に向って泣きながら叫んだ。

 「いやいや~、これで君は僕のものだ。いい演技だったよさっきの電話」

 彼は椅子に座って手元のナイフを弄びながら言った。

 「あなたが脅しただけじゃない!!!!」

 「まぁまぁ、どちらにしろもうあいつは戻ってこないぜ」

 「いや、会える!また会える!!!」

 私はあの人のことが好き。だからこそ探さなくちゃ…

 「違うって、本当に会えないんだって」

 「……え?」

 すると彼はポケットから何かを取りだした。そして私に差し出して「これ、何かわかる?」と問いだした。

 「ホワイトチョコ…?」

 それは透明なチューブに入った白い液体だった。

 「惜しい!」

 彼は悔しいような嬉しいような表情をしてこちらを向いた。

 「ホワイトチョコであってるんだけどね、厳密には…」

 彼の口から出てきた言葉は、到底信じがたいものだった。

 「毒入りチョコ、しかも猛毒」

 私は仰天した。

 「さっき君が持ってたチョコ。どうしても彼に渡してほしいって言ってたよね。まさか僕がバカ正直にそのまま渡したとでも思ったの?」

 彼はニヤニヤしながら私を見ている。

 「本当は万が一の時に自殺するために用意したものだったんだけどね。まさかこんな使い道ができるとは、ハハハ」

 そんな…全身の力が抜けた。

 じゃあ、あの人は。

 「死んだだろうね。君の愛に応えて」

 私の頭の中はホワイトチョコ色に染まった。

 彼は喜んでいる。あの人が死んだことに喜んでいる。彼は懐から携帯を取り出し、耳元に当てた。

 「さて、次の要求だ」

 しばらくの間。

 

 「逃走車両を用意しろ!」


 彼は携帯をしまうと、鋭く光るナイフをこちらに向けながらこう言った。

 「さて、これから初デートでも楽しみましょうか」

 私は全力で『嫌ッ!』と言いました。

 「そんなこと言わないで、一緒に行こう?どこがいい?」

 どうしてこんなことになってしまったの。私はこれから何をされるの?怖い、怖いよ。助けて…。

 私は彼が何を言っても断固として『ハイ』とは言いませんでした。ただ首を横に振るだけ。

 しばらくそんな成り立たない会話を続けていると、外から警察らしき声が聞こえてきた。メガホンを使っているのか妙に声がかすれている。どうやら逃走車両が届いたらしい。

 「じゃあ行くよ、立って立って」

 彼はナイフで私を脅しながらも優しい声で言ってきました。

 本当は行きたくなかったけれど、殺されるのが怖くて私は立ちあがった。その瞬間、彼はいきなり私の後ろに回ってきて、片手を首に巻いてきました。もちろんその手にはナイフがあり、少しでも抵抗したらズバッと切れてしまいそうだ。

 脅されつつも玄関から出ると、目の前にはたくさんの警察車両が並んでいました。一部にはマスコミのカメラも見えます。

 「どけぇっ!い、いいか絶対に追って来んなよ。車に乗った瞬間確保ってのもなしだぞ。もしそうしたらこいつがどうなるかわかってんだろうな!!!!」

 流石に彼もこの場では半狂乱。やはり逮捕されるのが怖いのだ。だがそれ以上に私は彼が怖い。彼は助手席のドアを開けると「早く入れ!」と、押し込むように私を突き飛ばした。乱暴にドアを閉められると、すぐに彼は車の前方を回り込んで運転席に乗り込んだ。エンジンはすでに掛かっている。彼はシートベルトもせずにすぐにアクセルを踏んだ。野次馬を轢かんばかりに急発進した車は、どんどん警察の目から遠ざけるように交差点を曲がりくねった。

 「今すぐここからおろして!」

 私は彼に言った。

 「嫌だね、それより中で人が寝てる車がないか探せ」

 「何でよ!」

 すると彼はばっとナイフをこちらに向けて、

 「殺すぞ」

 と、再び脅してきた。私は仕方なく初めて彼に「はい」と言った。

 「あっ、あの!」

 「何だ」

 「対向車線に停めてあった赤い車に…」

 「ナイス!」

 彼は瞬時に次の交差点でUターンをし、赤い車のすぐ後ろに車を停めた。そして「絶対に車から出るなよ、出たら殺す」と言い残し、車内を出た。彼はゆっくりと赤い車に近づき、運転席のフロントガラスをコンコンと叩いた。中で寝ていた男は無理やり彼にドアを開けられ、引っ張りだされた。彼は男の胸ぐらをつかみわき腹にナイフを突き付けた。しばらくすると彼は私の方を向き『こっちへこい』と言うジェスチャーをした。渋々私は車を降り彼のところまで近寄ると、彼は小声で「この車の助手席に乗れ」と言った。どういう事かわからず「え?」と聞き返すと、「いいから早く!」と今にも襲いかかってきそうな声で言ってきた。急いで私が助手席に座りこむと、彼も続いて運転席に転がり込んだ。

 「おい、後ろになんかあるか?」

 彼は車の鍵を回す。

 「なんでよ?」

 「探せ」

 一瞬彼の声色が変わった。正直恐ろしかった。仕方なく私は後部座席を覗く。しかしあったのはパーカーのような防寒具しかない。それを彼に見せると、

 「着とけ」

 と命令された。

 「警察に顔見られたら困る。あったのは一着だけか?」

 もう一度確認すると、隅の方に薄っぺらい紙袋があって、その中に数着新品のパーカーが何枚か入っていた。

 「よし、よこせ」

 私は彼にそれを一枚手渡す。彼はフードをかぶると「よし、発進だ。シートベルトしとけ、警察に止められる」といい、ハンドルを握った。外に放り出された男はずっとサイドガラスを叩いて何か訴えていたが、彼はそれを無視して車を前進させた。

 「おい」

 「…何」

 「これ飲め」

 彼は私に透明な水の入ったペットボトルを差し出した。泡が出ているのでどうやらサイダーらしい。

 「……なんで」

 「間接キッス」

 私は唖然とした。

 「カップルとしては当然のことだ」

 「ふざけないで!私はあなたを彼氏と認めたわけじゃないし、そもそもあの人を殺しておいて何なのそ――」

 「殺す」

 急に車が止まった。彼はフッとこちらを向き、ナイフをかざす。

 「やっ、やめて!わかったから、飲むから!!!」

 すると彼はナイフをしまい、また車を出した。

 どうして……私はペットボトルのふたを開けて口に近づける。

 ごめんなさい…。

 少しずつ、少しずつ私は中の液体を飲んだ。サイダーに間違いはない。だがサイダーとは別に、もっと嫌なものが体に浸透していくような気がした。

 あれ?

 何だろう、凄く眠たい…。

 まさか、この中に何か入れられた!?

 これは睡眠薬?なんでそんなものを…。駄目…だんだん意識が朦朧としてきた。

 そこで気づいた。

 これは睡眠薬じゃないかもしれない。


 もしかして…あのホワイトチョコ?




 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐




 私は目が覚めた。

 「あ、起きた?」

 横からは彼の声が聞こえる。私、死んでない?

 「いやー、結構な効き目だったねこの睡眠薬、おかげでもう夜だよ」

 本当に眠らされてただけ?

 よかった…。いや、よくはないけど命は助かった。

 あれ、ここは…どこ?

 「車の中」

 「そうじゃなくて…」

 「どこかの廃屋」

 曖昧な答えだった。

 「どこかって…」

 「それよりさぁ、今このあたりには誰もいないんだよね」

 「なっ」

 嫌な予感がする。そう私の体が告げた。

 「ねぇ…」

 私は急いで車から出ようとした。しかし、ドアには鍵がかけられていてびくともしない。

 「無駄だよ」

 彼はぐっと後ろから私の肩を掴んで、体を仰向けにした。

 そして――





 「うっ……」

 私は完全に恐怖のどん底へ叩きつけられた。

 「カップルだろ…?キスぐらい当然さ」

 「やめて…やめてよ…」

 彼は容赦なく私の体にのしかかってくる。そしてニッと笑って



 「脱いでよ」



 私は懸命に抵抗した。足をじたばたさせたり、腕で彼の手をどけようとした、それでも彼は私の服を引っ張って引っ張って……………



 
































 グッバイ、私。

少しアダルトな部分がありましたが、どうか許してください…。

最終的に一番最悪な道へと進んでしまったわけですが、14歳がこんなもの書くなんて終わってますよね…。

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