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シェリー・エルフォード様
昨日は、私の言葉によってあなたを深く傷つけてしまいました。
まずそのことを、心からお詫びいたします。
あのような言葉を口にしたことは、決して許されるものではありません。
どのような事情があろうとも、あなたを傷つけたという事実は変わらず、その言葉の責任は、すべて私にあります。
夕食の席で、あなたが涙をこぼされたとき、私はその場で謝罪の言葉を述べるべきでした。それができなかったことも、重ねてお詫びいたします。
本来であれば、ここまでで筆を置くつもりでした。事情を述べることは、言い訳になるのではないかと考えたからです。
しかし、あなたが「本心からあの言葉を向けられた」と思い続けるのだとしたら、それは、私の沈黙による新たな傷になるのではないかと考え直しました。ですので、ここから先は、私自身のことをお伝えすることをお許しください。
私は、思ったこととは逆の言葉が口に出てしまう呪いを負っています。そしてこの呪いは、想いが強いほど、より強く作用してしまう性質を持っています。
昨日、あなたの背に残る火傷を目にしたとき、私の胸に浮かんだのは、誰かを守るために負ったその傷と、それを勲章だと語れるあなたの強さでした。私は、それを、ただ美しいと思いました。それにもかかわらず、口をついて出たのは、真逆の言葉でした。
あなたがこの屋敷に来られてから、私は幾度となく、悲しませるような言葉を投げてきました。それらすべてが、呪いによるものだとしても、あなたに向けられた言葉であったことに違いはありません。
それでもあなたは、嫌な顔ひとつせず、私の言葉を受け止め、言葉と本心は違うのだと理解してくださいました。そのことに、私は、どれほど救われたかわかりません。
昨夜は、よくお休みになれましたでしょうか。あなたの心身が、少しでも穏やかであることを願っています。
もし可能であれば、今日の午後、庭のラベンダー畑に来ていただけないでしょうか。
お待ちしております。
シルヴァン・グランヴェール
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※2026.01.26 あとがき
「18.続きを読む。」公開後、タイトルの修正を行いました。
「悪魔と呼ばれる辺境伯様はツンデレ溺愛がすごい」から、
「悪魔と呼ばれる辺境伯様の溺愛が原作世界を壊す」に変更になります。
連来当初予定していたストーリーからの変更はありません。
ここまで読み進めてくださりありがとうございます。
引き続き、お楽しみいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。




