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スキル覚醒

朝起きると俺の体が光り輝いていた。

寝ぼけているのではないかと思ったが違うようだ。

昨日買った「鑑定の水晶」ですぐにステータスを確認する。

スキル「オールシンセシス」

スキル情報:「合成」スキルが覚醒し真の力になったもの。同じものを合成してより上位のものを生み出す力を新たに得た。


「これが俺の新しい力.....!!よっしゃぁーーーー!!」


昨日天に願った甲斐があった。この特別な力でこの世界を生き抜いていこうとここで決心した。

俺はこのスキルを試してみたくなった。

上位のものを生み出すには元の素材が5個必要らしい。

俺は雑貨屋で1番安いポーションを5個買い早速作ってみることにした。


「オールシンセシス!!」

5個あった治癒のポーション(下級)が治癒のポーション(中級)に瞬く間に変化した。

下級が1つ銅貨5枚なのに対し、中級は1つ銀貨3枚となる。

価値は6倍になった訳でもうこれだけでお金が稼げる訳になった。


俺は雑貨屋を回り財産の半分である金貨5枚を使って片っ端からポーションを買い漁った。

そしてそれを全て合成し結果的に

治癒のポーション(上級)×4になった。

ただこれを売るとなると商人ギルドで自分の店を出して買うか、既にいる商人に買ってもらうしかない。

今はお金に余裕はないし、コネもないのでこのポーションは緊急用に持っておくことにした。


「とりあえず、今日も生活費を稼ぐために冒険者ギルドに行かないとな。」


せっかく金策をする手段を確立はしたが

元手の資金がなくては話にならないし、生活も苦しくなっていく。

薬草採取は簡単だが朝から晩までやって銅貨20枚なので割に合わない。


「剣の腕を磨くか?いや、それまでにお金が底を尽きそうだな。とりあえずそこら辺の相談もしに行くか。」

俺は冒険者ギルドに向かい受付のお姉さんに相談をした。


「そうですね....薬草採取をしつつ余裕があったら魔獣を討伐して魔獣から取れる素材を持って頂ければ多少のお金にはなるかと思います。

また、剣の扱いですが、1番早い方法はお金を払ってスキルクリスタルを買うことでしょうか」


スキルクリスタル、初めて聞く言葉だ。


「スキルクリスタルってなんですか?」

「スキルが結晶化したものです。使うとすぐにスキルを手に入れられます。魔獣を討伐した時やダンジョンを攻略した時に稀に手に入るものなんですが、謎が多いものなんです。」


「ちなみにそのスキルクリスタルはどれくらいの値段なんですか?」


「スキルの種類とレベルにもよりますね、通常スキルのレベル1なら一般的な雑貨屋でも扱っています。ユウトさんは見たところ剣術スキルが合っていると思うので銀貨5枚程度だと思います。」


銀貨5枚か...宿屋1泊分か、割と高いな

高いがこれから生きていくのに必要だから買うしかないか。


「ありがとうございます!じゃあ今日も薬草採取してきますね!」


「分かりました。では今日もよろしくお願いします。頑張ってくださいね!」


俺はポーションを買った雑貨屋でスキルクリスタルを1つ買った。

スキルクリスタルは胸の中心に持っていくとそのまま光を放ち、身体に吸収されていった。

早速鑑定の水晶を使い、スキル欄を見てみると


・スキル一覧

「オールシンセシス」「剣術1」


と表示されていた。


試しに剣を振るとスキルを習得する前と比べ、自然な力で動かせるようになった。

これならこの剣を活かして戦えそうだ。

今日は森のちょっと奥へ進んでみるか。



森へ入り、奥へ進んでいくと明らかに薬草の数が多い。更に群生地のようなところもあり20本はすぐに集まった。

そして更に進んでいくと何かの音がする。

俺は音のする方へ歩いていった。


音の先にいたのは数匹の狼とゴブリンがいて

お互いに攻撃し合っていた。


俺は漁夫の利を狙って戦闘が終わるのを待ち

ゴブリンが狼の最後の1匹を倒す所まで見届け

そのまま斬りかかった。


「せやあっ!!」


斜めに振り下ろされた片手剣がゴブリンの腹を割き、一撃で葬った。

奇襲攻撃に驚いているゴブリンたちを見逃さず残りの敵も順番に倒していった。


「ふぅ。この世界に来て初めて生き物を殺めたけど

スキルに身を任せたら何も考えずに身体が動いたな」


これが剣術スキルの力なんだろうな。

俺は地面に倒れているゴブリン、狼から両耳、牙を切り取って討伐の証明とした。


「狼は倒してないけど売ればお金になるしな。これは貰っておこう。」


俺はギルドに帰り受付のお姉さんに報告をした。


「戻りました!これが薬草20本とゴブリンの耳と狼の牙です。」


俺が出した素材を見たお姉さんはびっくりしていた。


「冒険者になって初めてで魔獣討伐されたんですか!?しかも複数!と、とりあえず報酬を持ってきますね。」


お姉さんは素材を回収して通過が置かれたトレーを持ってきた。


「お待たせしました。まずゴブリンの耳ですね。これが1つに付き銅貨2枚で銅貨12枚、そしてウルフの大牙ですね。これが1つに付き4枚で銅貨24枚

合計銅貨36枚ということで銀貨3枚と銅貨6枚になります。」


昨日と比べだいぶ稼ぎが上がったな。この調子でこれからもやって行こう。


「ユウトさん、1日でこれだけの成果を上げられるのなら次は討伐依頼をしてランクを1つ上げてみませんか?」

とお姉さんが提案してきた。


「ランクが上がるとどんなことがあるんですか?」

「まず、できる依頼の範囲が増えます。そしてダンジョンの攻略が可能になります。ダンジョンは各地に自然発生して出来た魔獣の溜まり場で大きさはそれぞれで異なります。そこではモンスターの素材だけでなくスキルクリスタルも落ちることがあるんですよ。」


なるほど、金策がより進むわけだな。上級ポーションの使い道も出来るわけだしやってみるか。


「じゃあ、ランク上げます!討伐依頼の他には何をやればいいんですか?」

「ランクを上げるためには採取依頼と討伐依頼をそれぞれ1つと依頼を3つこなすと自動的に上がります。

ユウトさんは既に採取依頼を2つしているので後は討伐依頼を完了させるだけですね。」


今の俺でも出来そうだな。

俺は受付のお姉さんに別れを告げ宿屋に戻り

すぐに就寝した。

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