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Go high Go! We are MiASYS!  作者: 黒龍
2年目
75/558

73:相談事

 結局、時間ギリギリまで練習し、みんな久しぶりにヘロヘロ。由佳に関しては、疲れすぎて、寝そうになってる。

 こんな状態なら、私の家に連れて帰ってもいいんだろうけど、明日も平日で、由佳も学校がある。私の家に泊まると、明日の学校に間に合わないかもしれない。そうなると本末転倒。それに、私も明日は東京にいかなきゃいけない。今日は頑張って帰ってもらうか。


「由佳、今日は私の家には泊められないから、今日は頑張って帰ってよ」

「わかってる。ちゃんと新開地行きの電車と鈴蘭台行きの電車に乗るから」


 おっと。この調子なら、駅員さんに起こしてもらうのか?由佳はちょくちょくそんなことをして家に帰るらしいし。


「はいはい。それでも気を付けて帰りなさいよ」

「はーい。それじゃあ、お疲れ~」


 そういうと、由佳は先に事務所を出て、帰路についた。


「美桜、わりい。このあと時間あるか?」


 後ろから声をかけてきたのは翔稀。珍しく少し考えた顔をしている。


「なにかあった?」

「いや。ちょっと考えてることがあってな。飯でも行かんか?」

「なによ。珍しい。まぁ、こんな時間だし、私の家に来る?」


 ちょっと意外な提案で少し焦った表情を見せた翔稀。


「ええんか?ってか、女子の家に俺が行ってもええんか?」

「なによ。それとも、嫌なの?」

「い、いや。そういうわけとちゃうけど、なんか、メンバーの家になんか行ったことないし」


 まぁ、無理もないか。私の家に泊まるのは、ワンマン終わりに終電をなくした由佳だけだし。それに、私もメンバーの家に泊まったことなんてないし。

 そんなことを思いつつ、私も翔稀を連れて家路を急ぐ。


 事務所からものの30分。あっという間に自宅について、翔稀を椅子に座らせ少し待たせる。そして、その間に簡単にご飯を作り、翔稀の前に出す。


「はっや。てか、久しぶりやな。手作りのご飯食べるとか。ずっとコンビニやったから」

「そうなんだ。まぁ、早く食べようよ。話したいことがあるんでしょ?」

「あっ、せやったな。あんな、次のワンマンやけど、なんか、曲が少ないから、マンネリ化するよな。やから、なんかカバー曲がほしいなって思ってるんよ」


 なるほどね。そういうことか。たしかに、曲順だけ変えてずっとライブしているけど、少しマンネリ化している気はする。


「それなら、今すぐって言うのは難しいかもしれないけど、ダンサーにはテクニックがあるんだし、ダンストラックを増やしてみてもいいんじゃない?私たちボーカル陣はデュエットないしソロで歌えるカバー曲を用意する。それなら、マンネリ化は避けられるんじゃない?」

「っ!で、でもお前、そんなことしたら、サポートグループでも曲を抱えてるんとちゃうんか?パンクすんぞ」

「振り付けがなかったらまだましよ。それに、時間は十分すぎるほどあったから、サンシャインの振り付けは頭に入ったし、身体も覚えてくれている。心配することはないよ」

「や、やけど……」

「なにをそんなに心配しているのよ。私だったら大丈夫だから。で、曲はどうする?夏らしくポップスでいくか、ミアシスにはないバラード系で攻めるか。一応、どっちでも面白いとは個人的には思うけど」


 そこまで言うと、翔稀は少し難しい顔をした。


「何が不安?」

「……いや。とくにないけど、それでもやっぱりキャパが気になるんよな。これだけやったらまだしも、8月に新曲も控えてるわけやし、その練習もせなあかん。さらには、今回のオファーだってあるやろ?さすがに、夏休みに入れど、時間が足らへんのは目に見えてる」

「だからといって、成長しないままマンネリしたライブになって飽きられたら、それこそ終わるよ。もちろん、時間が足りないことは私もわかってる。何とかしないといけないっていうこともわかってる。でも、さすがに、一人だけそんなことを考えても、手が回らない。だから、仕方ないって考えてた。でも、どこかでなんとかしないとって唇を噛む私がいた。でも、そこに翔稀が提案してくれた。もちろん、今すぐっていうのは無理なのはわかってる。だからさ、徐々にやっていこうよ」

「ふん、ほんま全部見えてるんやな、お前には。とりあえず、次はワンマンが終わったら考えようぜ。ちょっとすっきりしたわ。サンキュー」


 特に何もしてないけど、まっ、いっか。


「とりあえずさ、明日、ムーンライトスターの振り合わせがあるから、寝ていい?あっ、あと、明日は5時には家を出るからよろしくね」

「相変わらず早いな。まぁ了解」

「で、もう終電ないでしょ?浴槽使ってお風呂入っていいし、タオルと布団は用意しとくから」

「あぁ、わりぃ」


 そういうと、翔稀はお風呂に入るけど、私に気を使ったのか、一瞬で上がってきた。あまりにも早すぎて、私がしたいことは何一つできず。


「もういいの?」

「あぁ、なんか全部気を使わせてる感じがしてな。まぁ、いつもシャワーだけやしええねんけど」

「そう。ならいいけど。とりあえず、手前の部屋を使ってもらっていいし。その代わり、奥の部屋は、私の着替えとか置いてるから入らないでよ」

「オッケー。あっ、あと、あったらでええねんけど、ストレッチマットってある?今日のストレッチがまだやから、少し借りたいんやけど」

「あぁ、それなら、手前の部屋にあるよ。由佳が抱き枕代わりに使ってるけど」

「ま、まぁええか。ちょっと借りるわ。お疲れ」


 そういうと、翔稀は寝室に入った。

 さぁ、私もやることやって寝ようっと。明日も早いし。なんなら、気づけば日付も回ってるし。

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